外ヶ浜町は津軽半島の北東部に位置しています。太宰治の小説『津軽』で「風の町」と書かれた蟹田地区では「風」をテーマにした町おこしが盛んで、「風太鼓」もその一つ。これを給食に取り入れることから、外ヶ浜での食育活動をスタートしました。

「風太鼓汁」は青森特産のほたてを “太鼓” に、細切り昆布となるとを “風” に見立てた汁物で、県が開発した万能だし「できるだし」を使っています。これは減塩を推進する「だし活」事業から生まれた無添加だしで、地場産のいわし・昆布・しいたけ等をブレンドしたものです。

「黒舞茸ごはん」に使うのは、町内の社会福祉施設「かもめ苑」で栽培する黒舞茸。ごぼうやえだまめと一緒に炊き込みごはんにしました。米は外ヶ浜産の「まっしぐら」を使用。2019年米の食味ランキングで「特A」に輝いた青森県のブランド米です。主菜には肉用鶏「青森シャモロック」を使い、地元のB級グルメ「みそバター牛乳ラーメン」にヒントを得て、みそバター味のソテーにしました。外ヶ浜は山菜の宝庫で、給食でも汁物や炒め物でよく使います。今回は山菜の苦みを消すために青森の甘いブランドとうもろこし「嶽（だけ）きみ」を加え、彩りのよいごまあえにしました。りんごは、太宰治の小説にちなんで「つがる」を皮つきで提供します。

今回は、ほたてに代表される海産物【赤の食品】、山菜【緑の食品】、おいしいお米【黄色の食品】に恵まれた外ヶ浜町への愛着を育むとともに、町のさらなる繁栄を願う献立としました。