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- 2018年 第13回大会
- 食育授業コンテスト・レセプション
給食は食育の生きた教材
主催者挨拶 香川明夫(女子栄養大学学長、全国学校給食甲子園実行副委員長)
全国学校給食甲子園は、第13回と会を重ねております。
学校給食は、単に食事を提供するだけではないです。
それを使って食育の教育をする、生きた教材と言われています。
全国学校給食甲子園でも、そのことをぜひ取り上げていきたいということで、食育の部分のコンテストの開催となりました。
明日作る献立についての食育授業を、これからやっていただきます。
先生方は緊張するようですが、ぜひ良い機会と捉えて、次のステップに進んでいだたければと思います。
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- 熊本県 八代市東陽学校給食センター
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「熊産デー(=くまさんデー)」というネーミングもかわいらしく、子どもたちにもうけそうです。
今月の地場産物のやまめが「住んでいるところ:自然」は東陽町の川で、「育てている人たち」は八代市でやまめの養殖を行っている人々と地元産物をアピール。「おいしいもの」として給食に使われていると、写真をふんだんに使ってパネルでわかりやすく掲示しました。
審査委員も引き込まれるように「授業」に集中しました。かぼすや米など、給食に使われているほとんどの食材が地場産物だそうです。
「東陽町の自然と、育ててくれている人と、おいしく育ったやまめに、感謝の気持ちを込めて、いただきます!」と締めくくりました。毎月19日は食育の日「ふるさと熊産デー」
- 栄養教諭・松田 英津子さん
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- 岩手県 奥州市立水沢南小学校
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献立の「モーっと食べたい豆ピラフ」には地場産の米、大豆、牛肉、「じゅうねん長生き!胆沢ピーマンのえごまサラダ」は、えごまだけでなく、キャベツやピーマンなども地場産物が使われていると紹介しました。食材の数の多さも野菜の絵を使うなどして見せていました。
次に写真を見せて「これは、何の花でしょう?」とクイズを出し、関心を引きました。りんごの「赤い誘惑」という名称は、赤いりんごの品種名ではなく、黄色いりんごでも、色や形の良いおいしいりんごに対してつけられる称号であると教えました。
「はっとうふキッシュ」は、郷土料理の「はっと汁」をキッシュにアレンジしたオリジナル料理。郷土の食材と郷土料理の両方を教える授業になっていました。写真や資料を示しながら、「奥州っ子給食」を紹介
- 栄養教諭・小野寺 真由美さん
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- 兵庫県 養父市学校給食センター
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授業は赤・緑・黄色の色紙を巻いたペットボトルを振って音を聞かせ、「養父市の赤米はどれでしょう?」と尋ねるユニークなクイズで始まりました。
思わず引き込まれます。
正解を示すと同時に、「赤米は、奈良時代に平城京に税金として納められていた」と、食材の歴史も伝えます。
残り2つのペットボトルにも献立に使われている地場産物が入れてあり、それぞれ紹介されました。さらに赤・緑・黄色の紐を取り出すと、「赤はタンパク質、黄色はエネルギー、緑色は体の調子を整えるビタミン」と話しながら、3本を結び、給食には、赤の八鹿豚、黄色の赤米やさといも、緑のかき、たっぷり野菜が入っていることを説明しました
最後に3本の紐が1つの円になっていることを手品のように見せ、全部食べるとバランスが良いと教えました。テーマは「養父市(やぶし)を味わおう!」
- 給食で郷土料理の新たな歴史を作る
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- 福島県 いわき市立勿来学校給食共同調理場
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「6年1組の皆さん、こんにちは」と元気よく授業が始まりました。
テーマは「今と昔」。「今」として提示したのは、地元の新たな取り組みでした。
献立の「県産しまがつおのから揚げ~ねぎぴょんソースがけ~」のしまがつおは地元の水産高校が、「ひじきとエリンギのえごまマヨネーズあえ」のエリンギなどは、地元の農業高校が提供しているそうです。
「昔」として提示したのは、地元に伝わる食材と行事を表現すること。献立の「流鏑馬汁」は、いわきの伝統行事をヒントに、これからの郷土料理にしていきたいオリジナルメニューとして考案したことを紹介しました。「給食で郷土料理の新たな歴史を作っていきます」と心意気を述べました。給食で郷土料理の新たな歴史を作る
- 学校栄養職員・水口 公美さん