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  • 2022年 第17回大会
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17th contest第17回大会について

  • 審査に苦慮した紙一重の差長島美保子審査委員長の講評

    今年は応募献立総数1249件、コロナ感染症が長引く中ですが、それにもめげず例年に近い数の、たくさんの応募が寄せられました。今年ならではの意味ある表彰になりました。
    1次審査では、文部科学省の学校給食摂取基準を踏まえて、学校給食として基準を満たしているもの、容量が適切なもの、地場産物を活用しその特色を生かしたもの、といった観点で審査を進め、212校が選ばれました。
    2次審査では、都道府県代表を決定をしました。都道府県によって応募数に差がありますので、参加が多いところからは2校を選定しています。したがって47都道府県ですけれども、審査を通過したのは55校になります。この55校が3次審査へ進み、最終的に本日の7校、14人が選ばれました。
    最終審査は、いずれも優劣つけがたい、審査員泣かせの作業になりました。その中で、参加チームのさまざまな苦労も、評価されました。特に鉄分・食物繊維の基準をどのようにクリアするか、という課題です。これらを添加した食品も多い中で、これらの食品に頼らない献立を工夫していました。こうしたノウハウは、全国の学校給食の現場に広げてもらいたと思います。 
    今回は、時代にあった、進化した決勝大会、という印象を強く持ちました。
    受賞者の方々には、子どもたち、保護者の方、地域の人たち、多くの関係者と共に、受賞の喜びを分かち合って欲しいと思います。
    皆さまの取り組みが、日本の学校給食のさらなる充実に繋がっていきます。これを支えていただいた協賛各社団体の方々にも、お礼を申し上げます。

  • 主催者の目的は食育を国民に広げる活動馬場錬成理事長の閉会あいさつ

    3年ぶりに第17回全国学校給食甲子園決勝大会が開催されました。
    数々の感動的なドラマがありましたが、まもなく閉会となります。
    関係者の皆様、本当にお疲れさまでした。
    全国から1249校の応募があり、4次審査までの厳しい審査を終えて、決勝戦に7代表、14名だけが残りました。 コンテストですので、優勝、準優勝の受賞がありましたが、審査委員会では色々と悩ましい議論があり、7校がほぼ並ぶような結果でしたので、皆さんは胸を張って地域に戻り、「かく戦かえり」と報告していただきたいと思います。
    今回の大会をふり返りましても、学校給食の現状が年々進歩していることが良くわかります。
    応募されましたアピール文書を読みましても、ICT授業の様子や各種催しなど、コロナ禍の中、あるいはコロナであったからこその、ICT化などが更に進んだことが感じられます。
    この、世界に冠たる学校給食は、日本列島におよそ1万2000人の栄養教諭・学校栄養職員を配置して、毎日栄養バランスにすぐれたお昼ご飯を作って提供していますが、こういう国は、世界にも例がありません。
    2005年に食育基本法が施行され、学校にも食育という科目ができ、それを支えているのが学校給食だと思いましたが、しかしそれを国民はよく理解できていない、これでは軌道に乗らないのではないかと心配し、2006年から、全国学校給食甲子園という事業を立ち上げました。
    コンテストという形を取ってはいますが、それだけではなく、これまでに関連のシンポジウムを4回、夏休みには学校給食の献立を作るというワークショップも行いました。これはオンラインで全国をつなぎながらやりましたので、これからもリアルとオンライン、両方で行っていきたいと思っております。
    今年の春には、学校給食の塩分の摂取基準が厳しくなり、先生方も減塩に苦労したと思いますが、これをテーマとしたシンポジウムも行い、食育学会の地域活動セッションで発表もしています。
    また、全国の栄養教諭からいただいた献立は、すばらしい作品の集まりです。
    このデジタルデータをデータベースで管理するようになってから5年になります。
    これを更に10年、20年続けていけば、古いデータほど価値が増して行きます。
    このデータベースは、未来になればなるほど、食育の推進事業に貢献できることと思いますので、全国の栄養教諭の皆様、これからもそのような視点で支援していただきたいと思います。また、これらのデータを生かした学術的な研究も重ね、食育の研究、推進事業を支えて行くつもりです
    この大会を17年も続けて来られたのは、協賛してくれた企業をはじめ、文部科学省、農林水産省、厚生労働省や日本医師会、全国学校栄養士協議会等に応援していただいている結果でございます。
    メディアの皆様も、あたたかい視線を向けてくださっていて、今回は、NHK総合テレビが番組を作るために、沢山のクルーを連れてきています。
    30分番組が放映されるはずですので、また追ってご連絡いたします。
    これをもちまして、第17回全国学校給食甲子園決勝大会を閉幕といたします。ありがとうございました。