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13th contest 2018年 第13回大会

甲乙付けがたい「見た目」「食味」審査

〔食味審査〕

食味と見た目の審査が始まりました。完成した色とりどりの献立がずらりと並ぶ様は壮観。学校給食では、見た目も大切な要素なのです。

食味審査では、審査委員が1つ1つをしっかり味わい、結果を審査用紙に書き込んでいきます。

1つ1つの献立を丁寧に味わっていく審査委員

「子どもの気持ちで食べています」

特別審査委員の河邉哲司さん(株式会社久原本家グループ本社代表取締役社長)は、給食を真剣な面持ちで味わっていました。

「毎年、すばらしい作品が並びますね。しかもレベルは年々上がっていると感じています。地元の食材をうまく使って、でき上がりもきれいです。

審査は、子どもの気持ちになって行っています。味も大事だけれど、見た目も大事。これは子どもが喜ぶよなぁと思いながら、一つ一つ味わっています」とコメントしました。

特別審査委員
株式会社久原本家グループ本社
代表取締役社長
河邉哲司さん

工夫と愛にあふれた給食に感謝

「昨夜の『食育授業コンテスト』も素晴らしかった」という笠原美和さん(アートディレクター)は保護者代表として今回が初参加です。

「給食にはお世話になってきましたが、こうして学校給食を作ってくださっている先生たちの工夫や愛情を知ると、子どもにとっての幸せと感謝の思いでいっぱいです。手の込んだ料理を栄養バランスも考えて作ってくれていることを、初めて知りました。

子どもの学校でも食育は行われているようで、中学1年生の息子が、家で実践すると言って料理を作ってくれたり、身体の成長にはたんぱく質が必要だからと、運動後にチーズを食べたりしています。いずれ一人暮らしすることになっても、知識があるのは安心ですね」

保護者代表の審査委員
アートディレクター
笠原美和さん

郷土料理テーマの給食は苦労の結晶

食味審査中の香川明夫・審査副委員長にも、今年の献立についての意見を聞いてみました。

「どれもこれも、おいしいですね。書類を審査して決勝大会に進出する学校・施設を選んできたわけですが、調理コンテストでも、皆さん、本当に一生懸命に作っています。郷土料理をテーマにした給食は普段よりちょっと気合の入ったもので、まさに苦労の結晶なのだと感じられます。

応募献立には、例年、ごはんが多いですが、今年はパンも出ています。毎日の給食ではバリエーションもとても大切です。パンは給食のバリエーションを広げてくれます。

一つ気になるのが、味の統一感。一つの皿に、和の味付け、洋の味付けが混じると、文化を伝えるという意味でどうだろうと考えてみたりしています」

審査副委員長
女子栄養大学
理事長・学長 香川明夫

「どれも、とても美味しくて悩む」

中学生1名、小学生3名の計4人で参加の「こども審査員」にも感想を聞いてみました。

普段の学校給食ではカレーが好きだという小学校5年生の松尾幸汰くんはすべての料理をしっかり味わい、「どれも本当においしいので、難しい。見た目で3つまでは絞れましたが、真剣に悩んでいます」。

こども特別審査員
中学2年生 高橋優那さん

中学生の高橋優那さんは「調理コンテストは、最後の最後まで頑張っていて、すごいなぁと思いました。12の給食のそれぞれに、違った味があり、いろいろな世界があることを知りました。肉料理にしても、柔らかいものもあれば、カリカリしているものもあって、どれも美味しいです」。子ども審査員は真剣そのものでした。