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3th contest 2008年 第3回大会

故郷の誇り懸け、給食のプロ12チームが前夜祭

実りの秋とともに第3回全国学校給食甲子園®はラストステージを迎えた。出場1329校・学校給食センターの中から決勝に駒を進めた6ブロック代表の12チーム計24人の選手は8日、会場となる東京・駒込の女子栄養大学駒込キャンパスで持ち込んだ食材のチェック、調理室の下見と事前準備に追われた。会場にはテレビ局なども姿を見せ、いよいよ緊張が高まってきた。

今回も地元の旬の食材を活用した郷土自慢の三つ星給食が揃った。「新鮮、安全で栄養たっぷり」の献立は、生産者と栄養士・調理員のコラボレーションの成果だ。「絶対優勝だ。頑張って!」。仲間や子どもたちの応援も背負っている。みんな負けるわけにはいかない。給食のプロの誇りと郷土の期待が懸かる大会なのだ。前夜祭では、各チームが明日の試合に向けて力強く決意表明。1回、2回と選手宣誓を行ったチームが優勝したため、注目される選手宣誓は、島根県松江市立八雲学校給食センターの長島美保子さんに決まった。今年もジンクスは続くのか、それとも破られるのか-。にこやかな表情の中にも火花が散り、互いに静かな闘志をのぞかせた。

前夜祭が開幕

前夜祭が午後6時半すぎから、同大学内のレストラン、松柏軒で行われた。明日の戦いを前に、しばしの歓談の場となる。24人の選手が入場した。とまどいと緊張で表情が硬いように見える。大会を支える後援、協賛、特別協賛の団体・企業の方々や大会関係者らが温かい拍手で迎えた。

馬場・21世紀構想研理事長が歓迎の言葉

まず、特定非営利活動法人21世紀構想研究会理事長の馬場錬成・東京理科大大学院教授が主催者を代表して、歓迎の挨拶。「明日10時からいよいよ激戦の火蓋が切られます。この席でライバルをよく見て、戦術を練ってください。鍵は選手宣誓がどのチームが引き当てるかでしょうか」と、宣誓したチームが優勝するというジンクスを引き合いに出して、選手の緊張をほぐした。

実行委員長の工藤・公立学校共済理事長が激励

大会実行委員長の工藤智規・公立学校共済組合理事長が「学校給食の現場での日ごろの活躍に敬意と感謝を申し上げます。今後も食育推進に頑張ってください。明日の健闘を祈ります」と、激励の言葉を掛けた。

来賓の銭谷・文科省次官が挨拶

続いて、来賓の文部科学省、銭谷眞美事務次官が「全国から選ばれ、本選に選出された皆さんにおめでとうと申し上げたい。以前学校給食課長をやった時、食の重要性に気付かされた。国は22年度までに地場産物の使用率を30%まで高める目標を持っているが、現在はまだ23%にとどまっている。積極的に地場産物を活用するこの大会の意義はきわめて大きい。皆さんはこれからも子どもたちの健やかな成長を支えるため力を振るってほしい」」と、挨拶した。

香川・女子栄養大学長が「乾杯」、歓談へ

第1回大会から会場を貸していただいている女子栄養大学の香川芳子学長が「学校給食は栄養面からも美味しさからも世界一で、日本の教育の宝物です。明日はすばらしい作品を作ってください。学校給食甲子園万歳」と激励。「乾杯」のグラスを挙げた。のどを潤したところで、会場の雰囲気はほぐれ、レストランの心のこもった料理に箸を伸ばしながら、歓談の輪が広がった。話題は郷土の紹介や仕事の苦労。共通の悩みにうなずき合う光景も見られた。