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18th contest第18回大会について

第四次審査講評

第18回全国学校給食甲子園の全国6ブロック12代表が決定しました。

選定された12代表一覧はこちらにあります

北海道・東北ブロック
都道府県 施設名 講評

北海道

大空町立東藻琴学校給食センター

献立のネーミングに工夫が感じられ素材も多い。彩りがあざやかでありメニュー名にも工夫が感じられる。この献立を楽しみにする児童が目に浮かぶ。主食のじゃがバタコーンごはんは子どもにうけそうである。ハンバーグに工夫があり彩りがあざやかでより多面的な興味を引き出そうとしており、地域の名所、名品を活かしている。鉄分やカルシウムの栄養素がバランスよく整っている。地域食材の活用への意気込みを感じさせる。

岩手県

遠野市学校給食センター

彩りが良く地元食材が多く使われており、食育の日を毎月設定するなど食育献立が実施されている。残食の多い食材を活用し、食に関する指導につなげている。食べ残しを減らし、食べものを大切にする「持続可能な社会と食」に関する指導につなげている。大量調理ながら、おいしい調理の工夫があり、鮭の竜田揚げの下味の豆板醤や白黒ごまをまぶすなどのアイデアがよい。郷土料理「山菜ひっつみ」の導入など工夫がみられる。

関東ブロック
都道府県 施設名 講評

茨城県

桜川市学校給食センター

地場産物とわかる献立のネーミングに工夫がみられる。地産地消への意欲的な取組みをしている。給食にキムチを使用した献立に、辛味が特徴的な韓国料理に甘みのあるさつまいもを組み合わせている。暑い中でも食欲が湧き、美味しく食べられるような工夫を感じ、彩りがきれいで見た目がおいしそうだ。給食時間にメロン生産者を訪ね、生産者からのメッセージ動画を撮って流している。食育は遊び感覚で食を学べる工夫がされている。

埼玉県

朝霞市立朝霞第八小学校

彩りがきれいで子どもの食欲につながるような献立の工夫がみられる。スイスチャードやコールラビなど珍しいヨーロッパ野菜を使い、世界の野菜を見る機会を作っている。地元農家や地域を活かした新しい野菜を積極的に取り入れているのもいい。妥協しない美味しさへのこだわりを感じさせる。手作りゼリーもいい。アピールシートが充実しており、献立と楽しく、自己効力感を持たせる給食指導を評価する。食育の教材性が高い。

甲信越・北陸ブロック
都道府県 施設名 講評

新潟県

妙高市立新井中央小学校

毎月、「ミョーコーさん給食」としてテーマに沿った献立を実施している。地場産物が多く、魚が苦手な子どもたちも食べるようにソースに工夫がされていて、魚を取り入れる工夫を評価。地味な見た目だが味つけはユニークで日常的な献立である。地元のアスパラ菜の廃棄部分を給食で実際に食べることで、SDGsについて考える指導に献立をうまく活用している。アピールシートが充実しており、指導のため地元の生産者さんとの協働がわかる。

石川県

加賀市立山代中学校

地場産物を上手に活用していて彩りが美しく、中学校献立でバランスがよい。加賀棒茶の混ぜごはんなどで興味を高め、汁がポタージュという生徒たちに食べやすいように、献立のネーミングを工夫している。SDGsの取組みで作られた野菜「加賀五菜」をうまく活用している。生徒が自ら調理する「自家弁の日」プロジェクトは、課題をうまくとらえアンケートを活かした指導を行っており、中学生の学校給食の活用に工夫がある。

中部・近畿ブロック
都道府県 施設名 講評

岐阜県

美濃加茂市学校給食センター

6000食以上の大規模調理場だが、丁寧に調理、給食を提供している様子がうかがえる。子どもに人気のない食材も工夫をこらして提供しており、地域内での連携があり、その学習を活かした給食になっている。市内の高校生が作った梅ジャムを使用した献立を、食に関する指導に活かしている。地場産物の切干大根の煮物では、子どもたちが食べやすいようにツナを使い、牛乳を入れたコンビネーションで調理を工夫している点を評価する。

奈良県

広陵町立真美ケ丘第一小学校

海のない地域であるが、地元の塩麴とうすくち醤油を使うなど献立を工夫している。塩麹で味付けするとブタ肉のうまみ、野菜の甘みが引き立ち、塩分控え目でも美味しくなっている。地場産物の活用がやや低いものの、地元野菜の大和まなは、一度蒸して調味料の使用量を減らし減塩にしてもおいしくなるようにしている点もいい。少ない予算でありながらがんばっている様子がうかがえる。盛り付けがきれいで食器もよい。

中国・四国ブロック
都道府県 施設名 講評

岡山県

岡山県立岡山東支援学校

中学・高等部で一年間を通して栽培した米や野菜を給食に使用するなど特別支援学校の教育方針が出ている。献立の彩りが美しく食材のバランスが良い。地場産物を豊富に取り入れ、地元の名物である冬瓜と黄ニラを郷土料理ばち汁に活用するなど工夫があり、家庭でも取り入れやすさをアピールしている。魚におからパウダーを使うなど食べやすい調理の工夫がみられ、児童・生徒にも食材とSDGsを関連づけて指導を活かしている。

香川県

高松市立屋島小学校

栄養価が高く、地場産物が豊富なバランスよい献立である。地元で昔から多く獲れるカタクチイワシの献立では、近年海の富栄養化で脂ののったものを給食に使い、地元の産業を学び漁業者の思いも伝えた教材として学習する機会を作っている。骨ごと食べられる利点もいい。地場産物の金時にんじん、金時いもを使った汁もの、県が開発したキウイフルーツ「香緑」を加えた彩りがよく盛り付けにも工夫のある献立になっている。

九州・沖縄ブロック
都道府県 施設名 講評

佐賀県

佐賀市富士学校給食センター

地元富士野菜を多量に活用した美しく、食べやすくアレンジした献立である。ネーミングも興味・関心を引いいている。地元温泉の女将に教わったミートローフのたれの工夫など調理技術への前向きな取り組みを感じる。生徒がこま打ちから栽培したしいたけを干ししいたけとして乾燥させ、給食に使用する取り組みも評価する。デザートが手作りで彩りがよい。アピールシートが非常に良く、地域探求学習と連動した食育授業を評価する。

長崎県

長崎大学教育学部附属小学校

長崎県に伝わる伝統野菜をふんだんに取り入れた献立であり、「まるごと長崎県給食」として校内外への積極的広報活動も評価する。彩りがよく統一感を感じる美しい盛り付けを評価する。食の指導においても実物を見せるなど工夫が見られ、日常の食育指導の様子がうかがえる。生産者が減っている伝統野菜を給食で使うことで伝承していきたいという意図がしっかりしており、食の文化、郷土料理を守ろうとする思いが伝わってくる。