食のこばなし

バナナ

NO.80

果物なのに炭水化物が多い

戦後間もない時代、いまから70年ほど前になりますが、バナナは値段も味も果物の王様でした。バナナのあの香り、ねっとりとした味わいとほどよい甘味、スーッと皮をむいて食べられる実に簡単な果物。果物の王様にふさわしいものでした。

子どものころ、憧れの高価な果物と思っていましたが、長じてバナナのことを知るにしたがって、原産地はアジアであり、よくとれるアフリカなどでは、バナナは果物でなくむしろ主食として料理をして食べていることを知って、驚いたものでした。

世界中で生産されるバナナの半分は、生食ではなく料理をして食べているそうです。そういえばバナナは、果物に似ず炭水化物が多いのです。

紀元前から栽培されていた

名前の由来は、アフリカのコンゴ地方の人々が「バナナ」と呼んでいたものがそのまま広がったと言われています。ただし、原産地はマレー半島であり、フィリピンが原産地という説もあるようです。

紀元前5千年から1万年ごろには栽培されていたということですから、私たちの食文化の中ではもっとも古い時代からある伝統の果実なのです。

世界中で栽培されているバナナは、300種類もあるそうで、生食用と料理用に二分されています。料理用のバナナは、果肉が硬くて芋に似ています。でんぷんのように乾燥粉末にして保存する地方もあります。

料理法は、皮のまま蒸し焼きにしたり、皮をはいで焼くこともあります。揚げたり煮込みにしたりして食べます。アフリカでは主食として食べている地方が多いようです。

 

日本には明治維新後に入ってきた

バナナは栄養素に富んでいることでも知られています。たんぱく質の代謝を助け神経伝達物質の合成を助け、貧血の予防にも役立つと言われるビタミンB6は、他の果物に比べて圧倒的に多く含まれています。

食物繊維もトマト、レタス並みであり、便秘の予防にもなるということです。また糖質や脂質の代謝を助けるナイアシンは、イチゴの1.7倍、ミカンやカキの2倍以上含まれています。

日本にバナナの記録が残っているのは、幕末の万延元年、日米通商条約の批准のためにアメリカの軍艦でアメリカに向かった村垣淡路守が、バナナを初めて食べ、その味わいがいいことを称えて、航海日誌に書き残したのが始まりだったと伝えられています。

それから2年後、中国に由来する薬物についての学問である本草学の阿部喜任は、八丈島、小笠原諸島にわたる移民団の医師として同行し、初めてバナナを食べたことを記述しています。

明治維新後にハワイからバナナが入ってきました。その後台湾からもバナナが輸入されるようになり、大正時代には夜店でのバナナのたたき売りが盛んになって一気に人気が沸騰しました。

 

輸入果物の半分以上がバナナ

日本で食べているバナナは、ほぼ100%が輸入品です。財務省の2019年度の貿易統計によると、日本に輸入されている果物のうち約60%がバナナであり、年間約100万トンを輸入しています。

2019年の輸入量の多い国は1位がフィリピン(約83万7千トン、約80%)、2位エクアドル(約11万9千トン、約11%)、3位メキシコ(約5万4千トン、約5%)です。一人当たり45本(約8キロ)を消費しています。

ところでバナナに旬はあるのでしょうか。スーパーに行けばいつでもあるので旬はないのですが、バナナ業界の調べによると、わずかですが季節変動があります。

それを見ると、5月がもっとも購入量が多くなっていますこのころ他の果物が少ない時期であり、行楽地へ繰り出したり運動会があったりで、モテモテの時期になっているようです。

 

バナナは冷凍保存もできる

バナナ通に聞いたら、バナナを輪切りなどにしてラップに包み、冷凍保存もできるそうです。完全の凍らないので、解凍しないで食べられるそうです。丸ごと冷凍して、そのままアイスのようにして食べて楽しんでいるということです。半解凍が食べやすいとアドバイスを受けました。

文:ばばれんせい 絵:豊田有希

 

バナナの食品成分

出典:食品成分データベース

バナナの消費量の都道府県ランキング(令和元年)

順位 都道府県 市町村 金額 本数
1 三重県 津市 2,447円 63.2本
2 奈良県 奈良市 2,230円 62.5本
3位 千葉県 千葉市 2,627円 60.8本
4位 沖縄県 那覇市 2,577円 60.3本
5位 京都府 京都市 2,274円 58.5本
6位 静岡県 静岡市 2,192円 54.9本
7位 長崎県 長崎市 1,968円 52.1本
8位 徳島県 徳島市 2,383円 51.8本
9位 鳥取県 鳥取市 2,469円 51.4本
10位 香川県 高松市 2,104円 50.5本
11位 宮城県 仙台市 2,010円 50.2本
12位 群馬県 前橋市 1,982円 48.8本
13位 茨城県 水戸市 1,748円 48.4本
14位 愛媛県 松山市 1,936円 47.4本
15位 兵庫県 神戸市 1,838円 47.3本
16位 岐阜県 岐阜市 1,929円 47.1本
17位 長野県 長野市 1,478円 46.9本
18位 愛知県 名古屋市 1,864円 46.7本
19位 高知県 高知市 1,726円 46.6本
20位 富山県 富山市 2,008円 46.3本
21位 和歌山県 和歌山市 1,790円 46.2本
22位 大阪府 大阪市 1,786円 46.1本
23位 新潟県 新潟市 1,945円 45.5本
24位 岡山県 岡山市 1,721円 45.2本
25位 青森県 青森市 2,103円 44.9本
26位 広島県 広島市 2,047円 44.6本
27位 島根県 松江市 2,379円 44.1本
28位 鹿児島県 鹿児島市 2,093円 43.7本
29位 滋賀県 大津市 1,853円 43.4本
30位 福島県 福島市 2,048円 43.3本
31位 埼玉県 さいたま市 1,631円 42.5本
32位 神奈川県 横浜市 1,792円 42.2本
33位 栃木県 宇都宮市 1,790円 41.7本
34位 東京都 東京都区部 1,592円 41.6本
35位 佐賀県 佐賀市 1,847円 41.3本
36位 北海道 札幌市 1,918円 41.0本
37位 秋田県 秋田市 1,917円 40.8本
38位 福岡県 福岡市 1,595円 40.3本
39位 山口県 山口市 1,907円 38.5本
40位 福井県 福井市 1,770円 37.2本
41位 熊本県 熊本市 1,487円 37.1本
42位 石川県 金沢市 1,578円 35.4本
43位 大分県 大分市 1,691円 35.3本
44位 山梨県 甲府市 1,517円 33.8本
45位 岩手県 盛岡市 1,722円 33.3本
46位 山形県 山形市 1,407円 32.2本
47位 宮崎県 宮崎市 1,462円 30.9本

出典:地域の入れ物

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