食のこばなし

ソーメンとシソ

NO.84

食欲が失せた盛夏には煮ソーメン

夏の暑い盛り、食欲が少々失せてきたころ、筆者はよく煮ソーメンを作ります。これは子どものころ、仙台の叔母の家で作っていたものを少々、自分流にアレンジしたものです。

カツオ節たっぷりでとっただし汁に、鶏の胸肉のひき肉、ナスとミヨウガとマイタケを一緒に入れ、醤油味にします。汁をたくさん食べるので、味は薄味にととのえます。

生卵にミツバを切って入れ、かき混ぜたものを煮立った汁の上からそっとかけて、一回煮立たせて火を止めます。ミツバの卵とじが、まるで風船のようにふんわりと汁の上に浮いたらでき上がりです。

ソーメンをおわんに入れ、この汁をかけて食べます。ソーメンと汁の具の量を同じ程度にするのがコツです。食欲減退の夏の暑いさなかでも、これだけは何杯でもおかわりすること間違いありません。

アツアツの煮ソーメンを食べると、どっと汗が吹き出てくるのも快感です。ソーメンのあとに用意した、がんがんに冷えたスイカを食べると、おなかぱんぱんでもう動けません。

一般的にソーメンの食べ方は、氷と一緒に冷水に浮かんだソーメンをタレにつけてつるつるとすする食感を楽しむことでしょうか。これこそ日本人だけが知っている醍醐味でしょう。

ソーメンは、茹で加減を間違えないようにしたいものです。煮過ぎたソーメンほど、まずいものはありません。ぐらっと煮立ったら火を止め、頻繁に二、三本のソーメンをとって食べながら、ちょうどいい茹でごろを見計らって冷水に取り上げます。ダイヤアイスを入れて丁寧に水洗いをした後、完全に水けをとるのも大事です。

ヒゲのように細い手延べソーメン

ソーメンは奈良時代に中国から入ってきたと言われています。しこしこした歯ごたえは、原料の小麦粉に含まれているたんぱく質のグルテンです。これが弾力性と粘着性を持たせてくれるのです。

ソーメンには「古物」と言って、二回梅雨を越したものがあります。「大古物」になると三年梅雨を越したものであり、これがソーメンの最高の食べごろとされています。と言うのも、ソーメンは高温多湿の梅雨の時期に高温発酵して、独特のソーメンの風味を加えるからだということです。

ソーメンには機械製と手延べソーメンと二種類あります。機械製のソーメンは、切り口を見ると全部そろっていますが、手延べは文字通り手作りですから、よく見ると切り口の太さが不ぞろいになっています。「手延べ風」「手打ち風」「準手延べ」などの表示は、いずれも手延べではなく機械製です。

ソーメンは細いほど高級とされており、特に素麵師が手作りする手延べソーメンは、ヒゲのように細く作ったものもあります。JASの規格によると、直径の太さが1.3ミリ未満がソーメン、1.3ミリ~1.7ミリ未満が冷麦、1.7ミリ以上がうどんという分け方です。

宮城県には、うーめんという麺があり、温麺と書きます。筆者の感じでは、ソーメンよりやや太めの麺と思います。

ソーメンは10グラムで90本から100本が標準ですが、手延べソーメンになると、300本などというものもあります。こうなると、もはや芸術品です。

ソーメンは保存が大事です。湿気を嫌うので保管するのは工夫が必要だし、風通しのいい乾燥した場所を選ばないと、虫やカビが発生することがあります。

 栄養価が高いシソの葉

ソーメンをつけて麺を食べるときの薬味によく使用されるのがシソです。シソは古くから日本に自生する和風ハーブとして、日本の食文化に深く関わってきました。青ジソの旬は初夏から盛夏にかけてであり、香りもよく栄養価も高いのが特長です。鉄分を多く含んでいるので、貧血を予防し、鉄の吸収を助けるビタミンCも豊富です。ビタミンCは抗がん作用もあります。

しかしシソの葉は、農薬が残留しやすい欠点が指摘されています。虫がつくので、大量の農薬を使用するからではないでしょうか。だから調理するときには、ボールに貯めた水にしばらくつけておき、さらに両面をこするようにして水洗いをすることをお勧めします。

シソはぺリルアルデヒドと呼ばれる香り成分が含まれており、これは強い抗菌作用と防腐効果を持っています。食中毒の予防になり、消化酵素の分泌を促進し、食欲を増進させると言われています。

さらにシソには、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を緩和する働きもあると言われています。

文:ばばれんせい イラスト:すなみゆか

しその生産量都道府県ランキング

順位 都道府県 収穫量 割合
1 愛知県 3,870t 45.7
2 宮崎県 1,080t 12.8
3 静岡県 671t 7.9
4 大分県 603t 7.1
5 群馬県 293t 3.5
6 茨城県 287t 3.4
7 高知県 194t 2.3
8 京都府 183t 2.2
9 三重県 176t 2.1
10 岩手県 133t 1.6
11 福岡県 126t 1.5
12 愛媛県 120t 1.4
13 広島県 109t 1.3
14 徳島県 95t 1.1
15 熊本県 84t 1
16 兵庫県 71t 0.8
17 和歌山県 62t 0.7
18 千葉県 51t 0.6
19 大阪府 48t 0.6
20 神奈川県 41t 0.5
21 佐賀県 29t 0.3
21 鹿児島県 29t 0.3
23 青森県 22t 0.3
24 宮城県 14t 0.2
25 北海道 11t 0.1
25 滋賀県 11t 0.1
27 福島県 10t 0.1
28 香川県 8t 0.1
29 埼玉県 7t 0.1
29 山梨県 7t 0.1
31 新潟県 5t 0.1
32 石川県 3t 0
32 福井県 3t 0
32 長野県 3t 0
32 奈良県 3t 0
32 山口県 3t 0
37 山形県 2t 0
37 岐阜県 2t 0
39 富山県 1t 0
39 長崎県 1t 0
41 栃木県 0t 0
41 島根県 0t 0
41 岡山県 0t 0

出典:地域の入れ物

カテゴリ

あげもの うなぎ うめ おかゆ おでん お正月 お祝い お茶 きのこ くだもの こんぶ ごぼう さといも すし そうめん そば たけのこ たまご たら 魚 たんぱく質 だいこん ちくわ ちらし寿司 つくだに つみれ とうきび とうふ とうもろこし なれずし はんぺん ふぐ ぶり めでたい もち もも やぶきた茶 りんご アイスクリーム アサリ アスパラ アスパラガス アボカド アユ アリシン アルコール アワビ アントシアニン イカ、ヤリイカ、スルメイカ、軟体動物 イタリア イチゴ イナゴとハチの子 イワシ エダマメ オクラ オリーブ オリーブオイル オレンジ カキ カツオ カツサンド カツレツ カボス カボチャ カレー カレーライス カレー粉 ガーリック キウイ キムチ キムチ鍋 クリ グリーン グリーンピース コロッケ コンニャク ゴルゴンゾーラ ゴールド サクランボ サツマイモ サラダ サンドイッチ サンマ シイタケ シソ シメジ スイカ スダチ スティルトン スナップエンドウ スパイス スパゲッティ セリ科 セロリ ソラマメ ソーセージ タイ タクワン タコ タマネギ ターキー ダイズ チーズ ツタンカーメン デザート トコロテン トマト トンカツ ドジョウ ナシ ナス ニシン ニンニク ネギ ハマグリ バナナ パスタ ビタミンC ビール ピンク フキ フルーツ フルーツサンド ブドウ ブルーチーズ ブルーベリー ヘイワード ホットドック ポークカツレツ マカロニ マクワウリ マロン メロン ユズ ライスカレー ルチン レタス レンコン ロックフォール ワカメ ワサビ 七面鳥 下仁田ネギ 下関 二十世紀なし 伊藤博文 佃煮 南国 厄除け 味噌 和食 土用 土用の丑の日 夏野菜 夕張メロン 大和 大根 大豆 奈良 寒天 寿司 小魚煮 山菜 山葵 干しシイタケ 徳川家康 慶事 揚げ物 握り寿司 新茶 昆布 春野菜 松前船 果物 枝豆 柑橘 根菜 桃太郎 梅仕事 横須賀 歴史 水餃子、焼き餃子 沢庵 河豚 海、 海のミルク 海藻 淡水魚 滋養強壮 漬物 煉瓦亭 熨斗紙 牡蠣 番茶 疲労回復 白ネギ 石垣いちご 納豆 紫エンドウ 緑色 緑茶 羅臼昆布 茄子 茶がゆ 茶色 菜の花 萌黄色 葉ネギ 葉野菜 西洋のカツオ節 西洋料理 豆腐 豊臣秀吉 豚肉 郷土食 酢飯 醤油 野菜 青魚 韓国 風邪の予防 食文化 食材 食物繊維 香味野菜 高級食材 魚、サケ、 魚介 鶏肉 黄色