Blog食育交歓

2020.12.17 Thu

第3回食育シンポジウム報告3

第3回食育シンポジウム~コロナ禍の学校給食から見えた課題を考える~ 報告3

 YouTube動画はこちらからご覧ください

馬場      基調講演の浅野さん、および6人の先生方のプレゼンテーションが終りましたので、いろいろな現場の状況がわかりました。これから先は、フリーディスカッションの形でいきたいと思います。

文科省の学校給食調査官の齊藤るみさんは、学校給食行政のトップとして行政指導をいろいろなさっていると思うのですが、現場のコロナ禍を迎えて、行政としても初体験ですから、大変ご苦なさったと聞いております。現場に対して、あるいは現場の声を聞いてみたいという観点から、齊藤調査官からご意見を伺います。

     

 

休校中の食事支援はどうしたのか

 

齊藤(文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課・学校給食調査官)

皆さまからの発表で、休校の取組みや、再開後の給食の提供の様子などもいただいて、皆さん本当にご苦労されながら、取組みをしているのを見せていただきました。文科省としては、休業要請が出る中で、学校がどのような対応をされているのかも手探りの中で、私たちも情報を収集して、各校の事例なども(HPに)載せてきました。

例えば休校になったときの食事支援などで、何か連携してできた事例はありますでしょうか。実際は様々な調理場の環境とか、連携できるところのあるなしということもあると思いますが、休校中の食事支援として、栄養教諭の方、もしくは自治体が関わって取り組まれた事例などがあれば教えていただきたいと思います。

 

(香川県高松市立国分寺北部小学校)

休校中の食事支援という部分では、残念ながら高松市の事例としてはなかったように聞いております。県内の各市町の休校中に、幼稚園のみの給食があるところ、それから幼稚園があっても給食を小中学校と一緒に停止したところなど、市町によって分かれました。

そういう事情から、幼稚園給食が続いているところでも、食事の支援ということはなかったのではないかと思います。

 

(大分県豊後大野市西部学校給食共同調理場)

私たちも、幼稚園の給食は止めることがなかったので、他の食事を給食調理場でつくるということはできませんでした。小さい子どもを持つ保護者の方が、安定的に仕事ができるようにと考えて、幼稚園の給食を止めなかったのだと思いますが、それ以外の面で、調理場で食事をつくってどこかで支援するということはありませんでした。

 

菊池(岩手県立気仙光陵支援学校)         

本校では3月は急な休校でしたので、あまりそういったこともできなかったのですが、ゴールデンウィークにもう一度休校があった時には、「食育だより」で、おうちの人とつくれる、私のおすすめのレシピを載せたりしました。給食では出していない、簡単ないちごジャムのつくり方などです。あとは、うちの学校のコロナ対応について、間隔・距離を取っていますとか、先生が消毒をしていますとか、そういう対応についても、おうちの方が知ることも大事だと思って、紹介しました。

 

亀ヶ谷  (富山県高岡市立野村小学校)

本校でも、学校給食をおこなうということはなかったのですが、休み中に学校のホームページに簡単にできる料理を紹介したりして、情報提供のみをおこなっていました。

 

馬場      齊藤先生、参考になりましたでしょうか。

 

齊藤      ありがとうございました。

 

学校給食のバランスのいい栄養摂取の重要性を広げたい

 

 馬場      浅野さんは学校給食の重要性ということについて強調されていましたけれども、わたしたちの子どもの頃は貧しい学校給食でした。今の学校給食は、私も100食くらい食べてきましたけれども、ただの一度も裏切られたことはありませんでした。どれもとてもおいしかったです。

それくらい学校給食はおいしいものだと私の中には染み込んでいるのですが、それ以上に、浅野さんの今日のプレゼンテーションでは、学校給食があるのとないのでは栄養素の摂取状況が違うということ、バランスの取れた栄養摂取は学校給食があればこそであるということでした。これは一般の人には、あまり知られていないことではないでしょうか。

 

浅野(保健学博士、米国財団法人野口医学研究所 創立者・名誉理事)      

そうですね。私の孫は2人ともアメリカに住んでいまして、孫たちの食生活を見ていて、アメリカの子どもたちが栄養のバランスの取れている食事をしているとは思えないんですよ。それに比べて、さっきからずっと各先生方が発表されていた映像に出てくる給食のメニューを見ますと、コッペパンとジャムと牛乳だけの給食しか自分の記憶の中にないものですから、もう1回小学生に戻りたいというような気持ちですね。

 

馬場      そのとおりです。先生が今日発表なさった中では一番私の印象に残ったのが、やっぱり栄養素の摂取状況のバランスの良さ。これをぜひ一般の人も共通認識でちゃんと理解してもらいたいと思いました。これを機会に学校給食の重要性というのを先生からもPRをお願いいたします。

 

浅野      うちの医師やコメディカルスタッフの教育で、患者さんにいろいろなアドバイスをするときに、栄養士さんが日常、どういった栄養摂取をするかということも指導できるような、そういう医療にしなさいと言いたいと思います。管理病院とか普通の診療所とか、またはドクター、コメディカルスタッフに、私は栄養摂取の必要性を声高に叫ぼうと思っています。

 

馬場      ありがとうございました。学校給食の重要性、それから食育の重要性というのは、なかなか一般の人には理解されない点もございます。今日は学校現場の先生以外の参加者である信越放送の宮川さんは、学校給食のことに非常に関心を持って、いい番組をつくっていただいて社会に発信していただいています。宮川さんが取材された学校(長谷中学校)ですが、第1回学校給食甲子園で優勝した学校ですよね。

 

宮川(信越放送情報センター制作部次長)  そうです。そのときには「麦わら帽子の会」の皆さんがいて、給食の食材を提供されていました。第1回大会で優勝されましたが、その後、皆さんが高齢化で会を解散してしまって、給食に地元の野菜が提供されなくなってしまった。そこに地元の栄養教諭の方が目をつけて、やっぱり地元のものを地元の子どもたちに食べさせたいという活動を始めたということが本当に素晴らしいと思いました。

 

馬場      あのとき学校給食の食材を届けようという、お母さんというよりもおばあちゃんの世代の方が、「麦わら帽子の会」というのをつくって、それで地元で取れた野菜類などを学校給食に届けていた。そういう連携が、おいしい学校給食をつくっているというので、全国優勝になったわけですが、あの麦わら帽子の会というのは今どうなっていますでしょうか。

 

献立が決まっているので臨機応変にはできない

 

宮川      しばらく経ったらやっぱり高齢化で解散をしてしまって、今「麦わら帽子の会」という会自体はないと聞いています。しかしその意思を継ごうということで、中学校1年生がみんなでおそろいの麦わら帽子をかぶって野菜づくりをして、それを給食に使っています。

その中学生が総合の学習の時間に、こんなに野菜づくりをがんばり、遊休農地もいろいろ耕して、長谷地区の遊休農地を少しでも減らそうと活動しています。それに周りの方たちも共感して、またいろいろな野菜が集まってきて、地産地消100パーセントの学校給食のときもあると聞いています。

ただ、「麦わら帽子の会」のように、毎日毎日学校に給食を使ってもらう野菜を届けなきゃいけないというふうになってしまうと、地元のお年寄りたちにはなかなか難しいことで、そこまでしなくても、つくって余ったものを少し届けてくれればいいよということだったら、皆さん気軽に届けられるとなったようです。

また、学校給食の献立が1カ月分、バッと出るじゃないですか。そうすると、この日に新たに野菜が取れたからって、その日の給食献立を変えるということが、難しいという現場の葛藤もあるようです。せっかくとうもろこしをいっぱい持ってきてくれたから、じゃあおやつにとかすると、全部の栄養を考えたときに、学校で取るものとしては過剰摂取になるという問題もあるようです。

取材をしてみてすごく思うのは、学校の現場ってけっこう型にはめられているとおもいました。

今日レタスがいっぱい取れたから、今日レタスにしてもいいじゃないと私なんかは思ってしまいますけれども、それはなかなかできない。

齊藤さんにもお伺いしたいのですが、そういうふうに臨機応変にやるというのはなかなか難しいことで、それが学校の栄養教諭の先生方を縛っているということにもなっているのかなと、素人目の第三者から見ると思ったりはします。

 

コロナの前と後で子どもの行動に何が変わったのか

 

馬場      行政の立場から、いろいろまたあると思うのですが、齊藤さんにはまた後でそういうこともお聞きしたいと思いますが。このへんで、コロナウイルスの伝染拡大。これが世界的にわき起こって、日本でも大変な影響を受けて休校になるという、かつてないような試練の時代を迎えているわけです。コロナ禍になってからの学校給食について、先生方のご意見を伺いたいと思います。亀ヶ谷さん、質問しますけれども、コロナ禍において子どもたちの生活習慣などで良くなったところ、あるいは悪くなったところなど、何か目についたことはございますでしょうか。

 

亀ヶ谷(富山県高岡市立野村小学校)  コロナ禍のアンケートで明らかになったことをお伝えします。良くなったことは、手洗いをする児童が増えたことです。令和元年度とコロナ禍の令和2年を比較したら、有意に手洗いをする子が増えました。さらに、今年9月にアンケートをもう一度したら、引き続き手洗いをよくする子が多かったです。また、手伝いをする児童が増えたこともよかったことの一つでした。

気になった点といえば、コロナ禍のときによく眠れないと答えた児童が増えました。9月は減ったかなと思ったのですが、まだ昨年度のようには戻っていないということがわかりました。

もう一つ気になったのは、テレビを見たり、ゲームをしたりする子どもたちの時間が増えたことでした。9月の調査では、コロナ禍のときよりも少なくなったのですが、昨年度と比べるとやはりまだもとに戻っていない。それがちょっと気になっています。

このことについて、睡眠時間の状況とか、テレビやゲームを見る時間数の変化の影響としては、例えば睡眠状況の良い子と悪い子、テレビやゲームをする時間が長いか短いかでどこが違うかというのを検定や研究で求めてみました。やはり早寝早起き朝ごはんとか、朝ごはんの内容、運動や学校に通うというような生活習慣が、検定の結果に関係しているということがわかってきました。学校と家庭が協力して、子どもたちに規則正しい生活習慣が身につくように取り組んでいかなくてはいけないということがわかりました。

 

馬場      ありがとうございました。秦さんの先ほどの発表の中に、コロナ禍の影響で子どもたちが、おうちでお手伝いをするのが増えたというスライドがありましたが、このようにコロナ禍の影響で何か子どもたちの行動に変化が起きたというのをもう少し広げてお話ししていただけるとありがたいのですが。

 

(香川県高松市立国分寺北部小学校)   発表の中で紹介させていただいたのは、料理に関するお手伝いをどれくらいするかということでしたが、増えたのではなくて、実は頻度としては減っているような結果になりました。

普段の、例えば土曜日、日曜日のお休み、あるいは長めでも夏休みくらいなのですが、さすがに3カ月近くの休業期間がありまして、しかも、大人もそうですが、子どもたちにとってもやっぱり先が見通せない。いつまで学校に行けないのか、おうちでの生活がいつまで続くのかという不安やストレスが、だんだん積もっていったのかなという部分はあります。

短い休業期間等であれば、お手伝いや基本的な生活習慣というのも、そこまで崩れなかったのかもしれませんが、ちょっと長かったので、そういった部分で、だんだん変化していったのかなと予想しています。それとともに、やはり保護者の側も共働きの家庭が多いので、預かり教室の時に、保護者の方や子どもたちと会話をする機会があったのですが、やはり食事づくりに関しての大変さや、同じようなメニューになってしまうというような苦労が多く聞かれました。

 

馬場      大分県の渕さんの発表では、大分県の豊後水道の日本にもナイアガラの滝があったんだと思わせるような素晴らしいスライド写真がありました。それから、日々調理場でつくっている様々な料理の様子などを詳しく聞きましたけれども、子どもたちはコロナ禍ではどうだったか。何か変化があったか。あるいは、こうすれば良かった。これを教訓としてこのようにやっていきたいというものが何かありましたでしょうか。

 

長いコロナ休みで開校してもリズムに乗れない子どもたち

 

(大分県豊後大野市西部学校給食共同調理場)  休校が明けて、子どもたちにやっと給食が提供できると思ってみんな喜んで、調理員さんたちも楽しみにしながらその日を迎えたのですが、やはり長いお休みがあったせいかリズムに乗れない子どもたちの残菜がやはり多くでました。いつもだったら絶対食べるようなメニューにしたつもりでも、やっぱり食べられない。運動もできていなかったのか、生活リズムが取れなかったのか、ちょっと元気がないなと思ったりすることもありました。

こういうことがまたあるかどうかはわからないのですが、休み明けは、子どもたちの状況を見ながら、給食の献立の中にも反映していけたらいいなと思っています。栄養価だけを考えるのではなくて、バランスの面で食べやすいようなものとか、量なども少し加減してできたら良かったのではないかと思っています。

 

馬場      ありがとうございました。それでは菊池さんにご質問します。先生のところは支援学校で朝昼晩おやつと、そういう子どもの食生活の面倒を見ているということで、大変先生方もご苦労をされているように思いますが、支援学校の特徴なんでしょうか。3分の1が肥満傾向にある。これはなぜ支援学校はそういうことなのか、あるいは先生のところの学校だけなのか、あるいは一般的傾向として肥満が多いのか。それを教訓として、一般の児童生徒の指導でも何かヒントがあるのか。こんなことについて感想をお聞きしたいと思います。

 

菊池(岩手県立気仙光陵支援学校) 特別支援学校は部活動がなく、運動をする機会がなかったり、肢体不自由の子もいますので、運動量が少なかったりします。なので、肥満の子が多いのではないかといわれています。

また、障害を持った子どもたちが多いので、どうしても食の好みが偏っていたり、偏食傾向の子どもも多い。あるいは生活習慣として、食べることだけが楽しみであるというお子さんもいらっしゃったりして、そういった中でどうしても肥満傾向が続く児童生徒が増えていっている状態です。

 

馬場      その事情がよくわかりました。菊池さんのところのように、朝昼晩おやつと子どもの楽しみを提供していく現場のことも知りまして、大変参考になりました。ありがとうございました。それでは、コロナ禍で学校給食がなくなっちゃったと一番困った人は子どもはもちろんですが、子どもを除くと一番困った人は誰でしょうか。これは皆さんに聞いているのですが、浅野さんのスライドになかったでしょうか。

 

ママたちを困らせたコロナ禍の学校給食休止

 

浅野(保健学博士、米国財団法人野口医学研究所創始者・名誉理事) コロナ禍で一番困った人は、うちで一生懸命働いてくださっている若い女性陣、ママさんたちです。幼稚園や小学校の生徒を持っているお母さんたちが一番困ったんじゃないかと思います。学校へ行けない、それから学校給食がない。それでいながら、勤めを休むわけにはいかない。一番困ったでしょうね。子どもを持つ働く女性が一番困られたんじゃないでしょうか。

 

馬場      私もそう思いますけれども、亀ヶ谷さんのスライドにも、コロナ禍における保護者の困りごとというのがありましたね。ちょっとどんな困りごとだったのか、もう一度ご紹介していただけますか。

 

亀ヶ谷(富山県高岡市立野村小学校)      保護者の1番目の困りごとは、献立を考えることでした。2番目は、食事の内容がワンパターンになる。3番目は栄養のバランスが取れないことでした。

 

馬場      今ご紹介いただいたように、1、2、3でいうと、一番困ったことは献立を考えること。2番目が食事の内容がワンパターンになってしまうこと。3番目が、栄養のバランスがなかなかうまくできないこと。そういうことですね。学校給食の重要性を、裏側から言っていることにもなりますし、それから、先ほど浅野さんがご指摘になったように、特に幼稚園とか低学年の子どもを持つお母さん方は、突然ランチをつくるようなことになって、仕事と両立させなきゃならないという難しさもあって、大変だったようです。

こういうことが浮かび上がってきましたけれども、学校給食調査官の齊藤先生に、これは行政の立場からはなかなか立ち入って指導をするというような立場にはないでしょうし、文科省としては大所高所から食育とか学校給食のあり方について指導通達を出していくという立場になると思うのですが、コロナ禍でいろいろな学校給食現場で課題が出てきましたけれども、何か国としてこれを教訓として、これから何かやっていかなきゃならないなというようなことがございますでしょうか。

 

齊藤      国で何かというのは、いつまでこのコロナ禍が続くのかも不明な中では、今すぐパッとは出てこないんですが、やはり保護者の方、特に小さいお子さんをお持ちの方などは、食事を準備して自分も働かないといけませんので、やはり大変困られたのではないかと思います。

先ほどの「児童生徒の食に関する指導等について」という文書を出した背景には、そういう事情もふまえ、食に関する指導の部分で、栄養教諭が核としてできることを取り組んでいただきたいという気持ちがありました。

各校、ホームページでの紹介などをされていましたが、例えばICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)を活用した指導もできるのではないかということで、5月中に考えられることを、そこの文書の中で示しました。

書いたことが実際どこまでできているのかと思い、先ほど質問したのですが、その中で、例えば今までやっていた個別指導が、学校が休校になったことで途絶えてしまうのではなく、継続して、例えばICTやオンラインなども使ってやっていけるのではないかと思います。

それから、学校に登校できない期間の生活の管理の仕方、例えば食事記録を取ってみるとか。それに対する指導を栄養教諭が中心となってできないかと、今回通知しました。栄養教諭の方々には、こういうときだからこそ、ぜひ栄養教諭としての専門性を発揮して、この様々な状況下においても、食のあり方を子どもたちに教える中核となってほしいと思っています。

もう一方、食事支援については、置かれている状況もあって、すぐには対応が難しいこともあると思います。今後、コロナ禍の他にも、台風や地震で調理場が壊れてしまって、給食が急につくれなくなった時など、その際の支援ということも、課題に思っています。

そういう緊急時に、調理場や行政が、その自治体で何ができるのかを対策として考えておく必要もあると思います。それは文科省としても課題として、今考えているところではあります。

 

 

馬場      大変ご苦労をされていることがよくわかりましたけれども、大体このコロナ禍がいつ収まるのか。来年オリンピック開かれるの?というような心配事がたくさん最近出てきています。

宮川さんは一般の方の代表として、今日は参加いただいているのですが、特にメディアの方なのでお聞きします。コロナのような試練を経て、学校給食とか食育の重要性が改めて浮かび上がったと思います。一般の人の間では、学校給食というのはごく普通におこなわれているから当たり前だと思っていて、本当の重要性というのはなかなか自覚できなかったと思うんです。

こういうことになって、学校給食、食育の重要性がわかったと思うのですが、これをメディアの立場から、何か一般社会に啓発していくということをお考えになった場合、いかがですか。宮川さん、これから取り組んでいただけますか?

 

社会に啓発するには双方からのアクセスが必要

 

宮川      そうですね。先ほどから聞いていて、栄養教諭の皆さんたちが、ブログの中で栄養指導したり、メニュー提案をなさっているというお話がありましたが、実際私たちはそれを知りません。どうしたら知ることができるのかというのが一つの課題です。

今回、4月、5月、6月くらいまで学校の取材には、ものすごくローカルでありながら、取材自体に苦労をしました。私たちメディアの人間は、いろいろなところに行きますので、ウイルスを一番持ち運んじゃう人みたいに思われているところもあります。

信越放送では例年10月に「夢テレビ」という、子どもたちの夢を応援する5時間半の生放送の番組をやるのですが、それ自体も、学校のほうから取材に来るな、という感じになっていました。学校給食の皆さんが、すごくいいことをやっていらっしゃるのを今回初めて知って、それを4月とか5月の最中に知りたかった、こちらから発信したかった、という思いがものすごくあります。

そこで逆にどうしたら私たちにそういう情報を教えてくれるんだろうと考えます。県教委や市教委など自治体の担当者から来る情報を、ただこちらが垂れ流すということだけではなくて、そこに私たちメディアの考え方が入ることによって、一般の方たちの参考になったのではないでしょうか。お母さん、お父さんたちは本当に大変だったと思うのですが、そのときに、でもかたやこういう活動をしている人たちがいるから、そういうホームページやブログものぞいてみようよという、そういうことが発信できる情報が欲しいと改めて思いました。

 

馬場      メディアの立場に立つと、そのような要望があるということなので、これは文科省とか県教委とか、そういうことじゃなくて、現場の先生にも同じようなことがいえるのではないかと思います。ぜひこれからも社会に啓発するというお気持ちで、先生方のほうからメディアにアクセスする、接近していくということが非常に重要になってくると思いますので、先生方もぜひそういう目でこれからも活動をしていただきたいと思います。

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