東京・渋谷で第3回食育ワークショップが開催されました
テーマ:「給食甲子園入賞レシピ“もろ丸カレー”を作ってみよう!」
主 催 :特定非営利活動法人21世紀構想研究会
対象者 :東京・関東地域の学校栄養士および調理員、児童と保護者も参加可能 約30人
日 時 :2019年8月11日(日曜日) 午前10時30分~午後2時30分
場 所 :東京・渋谷文化総合センター大和田・学習室 渋谷駅から5分
参加費 :無料
大谷木 敏博さん(同・調理員)
(第11回全国学校給食甲子園子ども審査員特別賞を受賞)
特別講演会 「食べ物とリスクの本当の話 」
講師:畝山智香子先生(国立医薬品食品衛生研究所安全情報部)
座長:西澤真理子先生(リテラジャパン代表)
協賛 :一般社団法人・日本食品添加物協会
8月11日(日)、第3回食育ワークショップを渋谷区で開催しました。今回の講師は第11回大会で子ども審査員特別賞を受賞した埼玉県毛呂山町学校給食センターの栄養教諭石井知子先生と調理員の大谷木敏博さんです。
子ども審査員に絶賛を浴びたカレーライスって、どんなものなの? こんな声にこたえるため石井先生と大谷木さんの指導で受賞献立の「もろ丸カレー」と「入間の福神漬け」を調理しました。
毛呂山町は日本最古の生産ゆず「桂木(かつらき)ゆず」が有名です。もろ丸カレーはこのゆずを使ったカレーです。
弱火でバター、小麦粉、カレー粉、ターメリックを焦がさないように炒めるルーから作ります。調理台の上には付せんをつけたスパイス、調味料が10種類以上が並びます。レシピを確認しながら初めて会うお友だちとチームを組んで楽しく調理をしました。
写真は、みんなで調理したもろ丸カレーと入間福神漬けをいただきました。
出来上がったお味は「ルーから作るカレーは初めて!」「普段のカレーと違う!おいしい」「ジャガイモがなくてナスとカボチャが入っているカレーって初めて!」「ゆずの香りがするね」・・・試食会はおいしい笑顔であふれました。
午後からは国立医薬品食品衛生研究所安全情報部長・畝山智香子先生より「食べ物とリスクの本当の話」の講演。座長の西澤真理子先生(リテラジャパン代表)との理解度を高める掛け合いで、会場を楽しくしてくれました。
ご講演で印象的だったのは、「リスク=ハザード(有害性)×(量)」という考えでした。リスクがゼロということはない。安全とは、許容できるくらい低いリスクのことであるということでした。
また、ジャガイモによる食中毒があることを初めて知りました。有毒成分はソラニン類で、過密栽培や肥料不足でイモが未成熟なときに発生するそうで、症状は嘔吐、下痢、頭痛などだということでした。野菜の食中毒とはびっくりしました。
アンケート調査で高い評価をいただきました
参加した方からのアンケート調査では、「非常によかった」と高い評価をした方がほとんどでした。
調理実習でよかったという参加者は、カレールウから調理することに興味を持ったことを評価していただきました。またチームで調理することも楽しかったようです。
また子ども用の包丁があったり、様々な調理用具が揃っていたことも満足されたようでした。これは渋谷区の施設が完備してくれていたお陰ですが、会場が整備されていることの重要性を勉強しました。
また畝山先生の講演内容と西澤先生の司会・解説についても好評でした。普段、何気なく食べている食材について、気が付かなかった点を教えていただき、大変ためになったという意見が代表的な感想でした。
ワークショップはみんなで調理しながら学習するということが、充実感を感じるのかなと思いました。今後も食育ワークショップに参加したいと回答した方がほとんどでしたので、次回開催も企画していきたいと思います。
参加者の皆さん、関係者の皆さん、ありがとうございました。
報告・全国学校給食甲子園事務局 峯島朋子
写真・全国学校給食甲子園事務局 福沢史可