あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.63

ヤクシマシャクナゲ

6月2日

 

 

ヤクシマシャクナゲはその名の通り、屋久島の固有種で常緑低木。蕾は濃いピンク色ですが、花がひらいてくると段々白くなり、その取り合わせが可愛らしい感じです。本土のシャクナゲは花弁が7枚ですが、このヤクシマシャクナゲは合着した花弁が5枚とのことです。ヤクシマシャクナゲは、花の美しさはもとより、矮小性で庭園木に向いており、丈夫なことからこと交配親として各国で使用されているといわれています。

英国シャクナゲ協会会長でもあった大富豪・ロスチャイルドは1934年に沼津の和田弘一郎氏から送られてイギリスの石楠花園に植えられたヤクシマシャクナゲに魅了され、”完璧な美しさのシャクナゲ”と評したとのことです。

屋久島では山(代表は宮之浦岳)に対する畏敬の念が強く、年2回、”岳参り”という山中の祠に参拝し、その折、シャクナゲの枝を持ち帰り、神棚に供えるという風習がかってあったということですが、現在は6月の第一日曜日に「シャクナゲ登山」が開催されます。

屋久島は、1993年に日本で世界遺産に登録された一つですが、亜熱帯の海岸から九州で最も高い標高1936メートルの宮之浦岳周辺の亜熱帯まであって、変化に富む自然と人間との調和があるということが世界遺産登録の理由とか。まだ、子供が小さい頃、海では熱帯魚を楽しんで、屋久杉ランド近くではサルに睨まれたことを思い出します。