NO.337
モモ
3月3日
3月3日は「桃の節句」、この日の誕生樹は文句なしにモモ（桃）ですね。
中国原産の落葉低木で、バラ科の樹木でウメ、サクラ、スモモと同じ仲間です。西洋には中国からペルシャを経由して伝わったことから学名にもペルシャを意味するpersica が使われていて、英名peachになったようです。
原産地の中国で最古の詩集と言われる「詩経」の『桃夭』には、「桃の夭夭（ようよう）たる/灼灼（しゃくしゃく）たるその華/この子ここに帰（とつ）がば/その室家宜しからん」とあるように、モモは女の子の幸せを祈る花です。
我が国に入ってきたのは相当古く、その実が縄文時代の遺跡からも発見されています。奈良時代の歌人・大伴家持の和歌に「春の苑くれないにほふ桃の花した照る道にいでたつをとめ」というのがあるように華やいだ花木です。
また、桃から生まれた桃太郎が鬼を退治するという話があるように、古くから魔除けといった霊力があるといわれ、不老長寿を願ってその果実を食するという風習が各地にあるようです。
みずみずしい果実は夏ごろ出回りますが、花はなかなか３月３日頃には咲いてはくれません。家内の誕生日でもあるので、その頃咲いてくれるハナモモを求め、開花を確認して購入して、狭い庭に植えています。