あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.216

カラタチ

11月2日

 

代表的な日本の歌曲(声楽のための曲)の「カラタチの花」には、北原白秋の抱く故郷・柳川の堀端にあったカラタチの記憶や、山田耕作の父の病気療養地・幕張の小学校への通学路脇のカラタチの思い出が背景にあるということです。二人は「日本語による日本の歌を生み出そう」とこの歌を作ったそうです。

歌詞の「白い花」は4~5月頃に白い花が咲き、「金の玉」と歌われた実は12月頃に色づきます。

枝には鋭い棘がありながら、アゲハチョウが卵を産みつけます。棘が卵や幼虫を鳥などから守ってくれているといわれています。

実自体は食用になりませんが、病気などに強いことから、ミカンの台木に使われるという。美味しいミカンを食べられるのはカラタチのお蔭かもしれません。

北原白州は独特な色彩感のある詩を多く作っていますが、1942(昭和17)年11月2日に亡くなっており、11月2日は「白秋忌」となっています。