あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.198

アカマツ

10月15日

 

10月は秋たけなわ、その真ん中の日の15日は「キノコの日」です。

「香りマツタケ 味シメジ」という言葉がありますが、価格からいってもマツタケは日本人にとっては「キノコの王様」ではないでしょうか。ちなみに乱獲やマツ被害もあって絶滅危惧種に指定されています。

マツタケはシメジやシイタケのように栽培がまだできておらず、アカマツの根っこにしか生えないとのことです。キノコの多くは腐朽菌の子実体(胞子を拡散する部分で、いわゆるキノコの部分)ですから、樹木の中心部の既に死んでいる木部や伐採木の榾木などにできてそこから栄養分を吸収する訳で、場合によっては樹木自体を枯らしたりする寄生関係にあります。しかし、マツタケとアカマツは共生関係で、マツタケはアカマツの光合成による養分をもらう一方、土壌からミネラルや水分をアカマツに与え合うとのことです。

松食い虫被害や山の管理が悪くなったこともあり、日本で採れる量が少なくなって輸入物がほとんどとなっていますが、今もなお、秋の味覚の代表、「キノコの王様」です。

社会人になりたての頃、マツタケの山地の丹波の地の職場の麻雀大会でビギナーズラックの優勝をはたし、賞品のマツタケを飽きるぐらい焼いて食べた思い出があります。

 

〇 躊躇なく焼松茸として喰らふ(板谷 芳浄)

〇 紙のごとき松茸椀に旅なかば(中山 純子)