NO.268
ヤドリギ
12月24日
ケヤキなどの落葉高木に寄生するえヤドリギは、冬でも緑の葉や赤い実をつけ、冬の長い北欧やイギリスでは生命力あふれる植物と考えられていたようで、クリスマスの頃、飾りに使われています。イギリスでは、このヤドリギの飾りをKissing ball と言ってその下にいる人はキッスを断ってはいけないというロマンチックな風習があるといいます。
「ママがサンタにキスをした」というクリスマスソングはこの風習が背景にあるとのことで、underneath the mistletoe(ヤドリギの飾りの下で)ママがサンタにキスをしたのを見たという歌詞になっています。
ところで、どうしてケヤキのような高木に寄生できるかというと、鳥がヤドリギの実を食べて他の木に移り排泄をしたりする際、種の周りが納豆のようにネバネバしているので下に落ちずに幹や枝に絡みつくことにより高木に寄生するからだとのことです。なかなかのメカニズムです。
高木に絡みついた種が発芽すると寄生根を出して樹木から水分や養分を吸い取って生きてゆくわけですが、地面に落ちた種は成長できないという面白い生態の樹木なんですね。