NO.105
マロニエ
7月14日
マロニエは、バルカン半島が原産地で、ヨーロッパにはウィーンに入り、その後各地に広まりました。パリの街路樹はほとんどがマロニエということですが、特にシャンゼリゼ通りのマロニエは有名です。凱旋門からコンコルド広場までの延長3km、幅20メートル位ある歩道には大きなマロニエが2列に植えられおり、歩くだけでも楽しくなります。
7月14日は1789年のこの日にバスチーユ牢獄襲撃から始まったフランス革命を記念した「フランス革命記念日(パリ祭)」ということで、この日の誕生樹にしました。
6月28日の誕生樹としている日本原産のトチノキと同じグループで、マロニエはセイヨウトチノキともよばれます。両者の一番の違いは蒴果といわれる実で、日本のトチノキは丸く、マロニエはトゲがあるところでしょうか。
また、「アンネの日記」で有名な“アンネ・フランクの木”といわれている大木がオランダ・アムステルダムにあったのですが、10数年前に強風で倒れたということです。アンネが過ごした隠れ屋の中庭にあって、大きな葉っぱのマロニエが外に自由に出れないアンネ姉妹を慰めたといわれています。
文:椋 周二