NO.292
ピラカンサ
1月17日
俳人・加藤楸邨の有名な俳句「鮟鱇の骨まで凍ててぶちきらる」のせいなのかどうかはわかりませんが、大寒の少し手前の小寒の頃の旬の魚と言えば鮟鱇ではないでしょうか。グロテスクな姿やヌルヌルとしたところから毛嫌いしていた訳ではないのですが、これまで1回しか食べたことがありません。
一般的にメスの方がオスより相当大きくなるそうですが、その料理方法というか解体方法は鮟鱇自体が大きくてまな板の上ではできないので、吊るして捌く「吊るし切り」と凍てついた雪の上で捌く「雪中切り」の二つの方法があり、前者は茨城県の大洗などでよく紹介され、後者は青森県の風間浦村が有名です。加藤楸邨の俳句は“凍てて”とあるので風間浦村の方ではないかと想像しています。
鮟鱇は「鮟鱇の7つ道具」という言葉があるように骨と歯以外の色々な部位がそれぞれ美味とのことですが、一度、じっくり堪能したいものです。
1月17日の誕生樹はバラ科のピラカンサ。ラテン語で「火と刺」という意味だそうで、和名は「常盤山査子」。秋から冬にかけてブドウの房状の実が真っ赤なりことから火を連想させ、刺もあるので垣根によく植えられます。