あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.285

ナンテン

1月10日

 

1月10日の誕生樹のナンテンは漢字で“南天”と書き、房状の赤い実が燭つまり灯りを意味する中国名の「南天燭」からきています。

また、”難を転じて福となす”→”難転(なんてん)”との掛けことばから縁起物の植物として扱われています。昔、戦に出かける武士のどこかにお呪いとして南天をしのばせてその無事を祈ったとも言われています。今も、お庭のあるお家では鬼門の方角や便所の近くに植えたりされています。それから赤飯に南天の葉を添えられることが良くありますが、縁起を担ぐ意味もあるのでしょうが、南天に防腐効果もあるからとのことです。南天の枝や葉にはアルカロイド系の成分を含み、鎮痛効果、咳止め効果、殺菌作用などの薬効があることが医薬的にも認められています。秋になると紅葉し、真っ赤な実がなり、人間は直接生食にはしませんが、鳥たちはよく食べます。鳥は食べても大丈夫なのか心配もしますが、鳥もあまりたくさんは食べないという説もあるようです。”過ぎたるは及ばざるがごとし” ということでしょうか。

「鴎外の生家北向き実南天」(松崎鉄之介)

文豪・森鴎外の生まれた島根県・石見の国の津和野は私の故郷・益田のお隣りで、“山陰の小京都”と呼ばれる情緒ある街です。