NO.347
トサミズキ
3月13日
春先、淡い黄色の穂状の花をつけるトサミズキは、名前からするとミズキ(水木)の一種かと思いきやマンサク科の落葉低木です。葉がミズキに似ていることからとのことです。高知県の蛇紋岩地帯のみに自生することから、トサミズキ(土佐水木)と名付けられたといいます。高知市の花に指定されています。
学名のCorylosis spicata は「兜に似た穂状の花をつける」という意味とのことですが、確かに花のかたちをよく言い表している感じがします。
2~4月頃、葉に先立って7~8個の花をつけます。ロウバイ、マンサク、サンシュウなどと並び、春を告げる黄色の代表的な花木です。
水原秋桜子の俳句に「土佐みずき山茱萸も咲きて黄を競い」とあるように、時期的にはサンシュウと同じ頃花をつけ、春も本格的だなという感じを抱かせてくれます。
このトサミズキによく似た花木にヒュウガミズキ(日向水木)がありますが、それよりも花も少し大きくしっかりとした感じです。