NO.123
コリヤナギ
8月1日
柳行李、飯行李、行李鞄など柳細工は兵庫県豊岡市の伝統工芸です。その材料になるのがコリヤナギ(行李柳)で、Salix koriyanagi と学名にもなっています。江戸時代、武家奉公で江戸に出ていた成田広吉が帰郷して、荒れた円山川周辺にヤナギを栽培し、軽くて風通しが良く、旅行用の鞄を製造したことから豊岡の柳細工産業が発展したといわれています。
毎年、そのことに感謝して、柳行李や鞄の守護神である小田井縣神社の「柳の宮」の例大祭が8月1日、2日に行われます。
兵庫県北部に位置する豊岡市は、コウノトリの生息地としても有名ですね。
日本中で見ることのできたコウノトリも経済成長とともにまさに絶滅したわけですが、最後の一羽が生息していた豊岡市で野生復活のプロジェクトが1965年ごろから始まり、2005年には放鳥に成功し、今では200羽が生息するまでになっているとのこと。一番肝心だったのはコウノトリの餌場確保のために、地域一丸となって無農薬米作りに農家、JA、行政が取り組んだことのようです。そのおかげで田んぼにはコウノトリの餌となる小魚やカエルが増えました。その無農薬米は“コウノトリを育むお米”として流通しています。