あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.290

クロモジ(黒文字)

1月15日

 

1月15日の誕生樹は、この日が楊枝供養の日ということから楊枝の高級品に使われるクロモジ(黒文字)にしました。クスノキ科の芳香のある木ですが、樹皮に黒い斑点があり、それが文字にも見えることからクロモジと名付けられたといいます。黒文字は楊枝の別名でもあります。

楊枝の材料は、その名前にもなっているように枝垂れるタイプではない柳つまり楊や白樺の木が使われるようですが、これらの木材はみんな何らかの薬効があるというのも興味深いですね。

楊枝の一大生産地の大阪府の河内長野市はかってクロモジが多くあったということですが、現在、そこで最も多く生産されているのは白樺の楊枝とのことです。その白樺の楊枝の尖った先の反対側に溝がついているのが一般的ですが、カットした端を研磨するので少し焼けて黒くなっています。この部分は「こけし」と呼ばれているらしく、こけしからヒントを得て溝をつけたとのことです。確かに、よく見ると爪楊枝の端は少し黒くなっていますね。ちなみにこの溝のデザインはメーカーによって異なっていて、いわばトレードマークらしく、その部分を折って爪楊枝の箸置きのために作ったのではないといいますが、確かに箸置き的にも使えますね。

食事をする際、どうしても食べ物が歯にはさまるので、その後、口のケアーしなければならないのは万国共通のことです。大体、材料としては木が使われるようですが、日本の楊枝が一番いいと思いますし、なかでも仄かな香りのするクロモジの楊枝は最高ですね。