NO.54
キンシバイ
5月24日
中国原産のキンシバイ(金糸梅)は、1760(宝暦10)年に渡来したという記録が残されており、中国名の「金糸梅」を和音読みにして呼ばれています。そして、ヨーロッパには日本から渡ったということです。
オトギリソウ属の低木で、5~6月頃、黄色い五弁の5cmぐらいの花を沢山つけ、剪定にも強く、よく公園樹としても植えられています。ちょうどオウバイ(2月4日の誕生樹)の花に似ていて、雄しべが糸状になっていることから、「金糸梅」と名付けられたのでしょう。同じ仲間のビヨウヤナギ(6月7日の誕生樹)と比べると、枝や葉それから花の色はよく似ていますが、糸状のオシベが短く、ポッチャリとふくよかな感じがします。
ところで、5月24日は伊達政宗の命日に因んで、「伊達巻きの日」とされています。白身魚のすり身や出汁などを加えた卵焼きで、おせち料理には欠かせないものですが、なんとなくキンシバイに相通じるところもあるような感じもします。
文:椋 周二