NO.341
オカメ(桜)
3月7日
オカメという桜はイギリス生まれの桜です。イギリスの園芸家のイングラム氏が1930年ごろ、カンヒザクラ(1月19日の誕生樹)とマメザクラとを交配して作出したもので、ピンク色の可愛い花を咲かせます。カンヒザクラが片方の親ということもあり、東京辺りでは3月の上旬に花が開く早咲きです。低木であまり枝が広がらず、狭い庭でもOKということで、最近人気が出ているとのことです。
イングラム氏は周りの人から「チェリー・イングラム」と呼ばれるぐらいサクラが好きで、日本にも3度やってきて、色々な桜の穂木をイギリスに持ち帰り、自分の庭で育て、イギリス中に日本のサクラを広めたということです。
サクラのなかでも最も大きな花をつけるといわれている“太白”(別名、“駒繋”)を日本に里帰りさせた人でもあります。この太白は一時期、日本では絶滅したといわれていたのですが、たまたまイングラム氏の庭にあることが判明し、日本の代表的な桜守である佐野藤右衛門の14代、15代がこの里帰りに関わられたとのことです。イングラム氏はさしずめ英国の桜守ですね。