NO.274
ウラジロ
12月30日
正月の注連飾りや餅飾りでおなじみのウラジロは、学名がGleichenia japonicaとあるように日本を代表するシダです。
大きく二つに枝が分かれ、さらに二つに小枝が分かれ、また、その小枝に対になった葉が出ており、葉の裏側にはたくさんの胞子嚢があり白くなっていることから、ウラジロという名前が付けられたといいます。
毎年、対の葉が出て成長し、幾代もの対の葉が同じ株にあること、白い葉が「共に白髪が生えるまで」ということを連想させることから、正月の縁起物となっています。
それからマッタケの下敷きにはよくこの長寿を連想させるウラジロが使われますが、香りが命のマッタケにはぴったりなのでしょう。
漢字では「羊歯」とか「歯朶」と書きますが、きれいに並んだ葉から歯が連想されたのだと思います。
〇歯朶の葉の右左あるめでたさよ(高野素十)