あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.348

ウグイスカグラ

3月14日

 

ウグイスカグラは、スイカズラ科の落葉低木で、ブッシュ状の枝ぶりです。日本各地の山地に分布する日本固有種です。

名前の由来については、ウグイスが鳴く春ごろから花をつけることから名付けられたという説や、ブッシュ状の枝の間をウグイスが行き交うことから名付けられたという説があります。声はすれども姿は見えずというウグイスからすると前者の説ではないかと思います。

花はピンク、たまに白色で、英名がHoneysucle とあるように筒状の花で、垂れ下がって咲きます。また、夏にはグミのような赤い実を付け、甘く、食べることができるということです。

この樹の名前の由来となっているウグイスは、日本ではほぼ全国に分布する留鳥ですが、大きな誤解があります。そのひとつはメジロと間違えられていることです。“うめの小枝でウグイスが春が来たよと歌います・・・”とありますが、梅の花の蜜を吸うのはメジロで、ウグイスはほとんど姿を見せることなく虫を餌にしています。「梅に鶯」の花札も誤解ですね。それから「ウグイス色」というとウグイス餅の薄緑色を一般的に連想しますが、色名からすると灰色がかった緑褐色です。

いずれにせよ、「鶯の声を聞きつるあしたより春の心になりにけるかも」とあるように春告げ鳥ですね。