NO.236
アズサ
11月22日
中国の春秋時代の宗に韓憑(かんぴょう)という男があり、妻を暴君・康王(こうおう)に奪われ自殺をします。妻も夫と同じ墓に葬ってもらいたいとの遺書を残し後を追いますが、康王はあえて塚を向かい合わせに分けた。後に二つの塚から梓(アズサ)の木が生え、根も幹も互いに絡み合い、そこに一つツガイのオシドリが巣をつくりました。誰となくこれは韓憑夫婦の生まれ変わり「鴛鴦の契り(えんおうのちぎり)」だと、そして”オシドリ夫婦”という言葉ができたという話があります。
このアズサがどの樹種のことかについては諸説があるようです。その中の有力なのが「ミズメ」と「キササゲ」(9月23日の誕生樹)ですが、ここではカバノキ科のミズメとしています。
昔から我が国では「梓弓(あずさゆみ)」という枕詞があるぐらいある意味おなじみな樹木ですので、これはミズメのことだというのが定説になっているようです。
また、今上天皇のお印(シンボルマーク)がアズサです。皇后陛下のお印はハマナスなのですが、即位記念に発行された500円硬貨の裏側には菊の花を左右から包み込むようにアズサとハマナスがデザインされています。
11月22日は語呂合わせから「いい夫婦の日」。