あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.231

ブドウ

11月17日

 

果物の中で生産量が多いのはバナナ、柑橘類の次がブドウですが、その70%はワインの原料となるといわれています。

酒の神・ヴァッカスからブドウ酒の作り方を教わったノアは、自ら製造したワインを飲んで最初の酔っぱらいになったという伝説があります。

世界各地で古くから生産されているわけですが、日本でも結構古くから栽培されていたようです。718年に僧・行基(ぎょうき)が中国からブドウを持ち帰り、山梨県勝沼に植えたこという言い伝えがあり、甲州・勝沼はブドウの発祥の地です。全国の公共団体のシンボルツリーの指定状況を見ると、勝沼市だけが唯一、ブドウを市の木に指定しています。

最近、生で食べるブドウとして人気になっているシャインマスカットは、実は我が国の農水省の研究機関が開発したものです。「ぶどう農林21号」として2006年に日本国内のみで商標登録されました。味、食感、香りの三拍子がそろっていて、皮ごと食べられて、なおかつ病気にも強いという優れものです。

韓国、中国でも生産されるようになって、日本にも輸入されているのではないでしょうか。残念なのは、開発して商標登録した頃には輸出や海外生産を想定して無かったことから、韓国、中国などで商標登録をしておらず、6年という国際条約上の期限が過ぎて、いまさら権利主張ができないとのことです。

さらに、韓国ではブドウの保存技術を活かして中国などに輸出を増やしているとのことです。知的財産権は大切さを物語る事例です。

ワインの本場のフランスのボジョレーヌボーの解禁日は11月の第3木曜日ですが、日本は時差の有利さから最も早い時間に楽しむことができます。