あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.11

ハナズオウ

4月11日

4月11日の誕生樹のハナズオウは中国原産のマメ科の落葉低木で、その名前の由来は花の色が我が国で昔から染料として使われていたスオウ(蘇芳)で染められた色に似ていることからとのことです。蘇芳色と言っても解りずらいかも知れませんが、紅と紫の中間的な色です。伝統色の染色家として有名な吉岡幸雄氏によると、蘇芳色というのは“やや青味のある赤色をさしていう”とあります。また、伝統色の赤系の色と紫系の染料として蘇芳は使われるとのことです。

ハナズオウ自体は染料として使われることはないようですが、この花のユニークな点は、カカオやパンノキなどの熱帯植物にはよくあることですが、花が幹や枝から直接出る点であす。4月の中旬頃から葉が出る前に小さい蝶々型の花がかたまって咲き、木全体が花で埋め尽くされます。

ちなみに、キリストを裏切ったユダがこの木に首を吊って死んだことから「ユダの木」と呼ばれるという良くない言伝えがあるが、元々、ユダヤ地方に多ったことから「ユダヤの木」と呼ばれたことによるとのことなので、念のため。

文:椋 周二