あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.223

ナナカマド

11月9日

 

ナナカマドはバラ科の落葉高木で、北海道や本州などの山間地に分布しています。6~7月、線香花火のような白い花をつけ、夏から冬にかけて実がなり、秋には燃えるように真っ赤に紅葉します。

漢字は七竈という字を当てますが、これは七度、竈にくべても燃え残ることからという説を牧野博太郎博士もいっているのですが、七日間、竈に入れておいても火力が続くことからだという説もあるようです。

建築や都市の造り方の違いに注目して、西洋の「石の文化」に対して日本は「木の文化」とよくいわれますが、その木材の最弱点は、燃えやすいこと。

第二次世界大戦の時、アメリカは木造家屋からなる日本の都市の弱点を突く焼夷弾を開発し、東京などの多くの都市は火の海に化しました。この苦い経験から、戦後、わが国は建築や都市の「不燃化」を推進してきたわけです。燃えない木が沢山あったならば、日本の街もだいぶん様相が違っていたかもしれません。

街路樹などによく植えられ、「火事除け」の木として庭木にされることも多いようです。北海道の相当の市町村ではシンボルツリーに指定されています。

11月9日は、「119番の日」と1987年に消防庁が決めましたが、秋の全国火災予防運動のスタートの日でもあります。