あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.60

ハナイカダ

5月30日

 

葉の真ん中に花をつけ、そして実をつける珍しい植物のハナイカダ(花筏)は、ミズキ科の落葉低木で日本の固有種です。雌雄異株で、それぞれ花自体は小さく、淡緑色なので、これが花なのかと思うほど地味です。普通、雄花は三つ、雌花一つのようですが、雌花は結実して緑色からやがて黒色の実となります。

“花筏(はないかだ)”というのは、筏に花籠を乗せたものを言ったり、また、桜などの花びらが水面に落ち筏のように流れていく様をいうとのことですが、葉を筏に、花や実を花籠に見立てて名付けられたのでしょう。日本の植物学の父・牧野富太郎氏の命名と言われています。

また、花や実が、嫁いだ家で悲しい思いをした嫁が人に隠れて流した涙を連想したのでしょうか。「ヨメノナミダ」とも呼ばれているのも面白いです。

 

文:椋 周二

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