2014年 第9回大会

講評 「審査委員泣かせ 4回の激戦審査」

田中 延子 審査副委員長
淑徳大学看護栄養学部客員教授

「優勝、準優勝の差は、本当に僅差で、1点2点を争うものでした。
決勝出場校の給食は、どれもすばらしく味もとても良かったと思います。

私は、第一次審査から12校に絞るまでの全ての審査に携わってきました。
今年の傾向は、献立のレベルが上がっており、奇をてらったようなものは少なかったです。
1品1品吟味された、子ども達の健康にも良い献立がたくさん応募されました。
献立作成のレベルアップを実感します。

決勝出場校の給食は、味付けもおいしくて、甲乙つけがたいものでした。
見た目も、子ども達が食べてみたいと思えるものが並んでいました。
今年は、パン、麺、白ご飯、色ご飯と、バラエティに富んでおり、全国の学校給食献立作りに役立てるものだと思います。

マイナス面の話をしますと、日頃使っている調理場と違うのでとてもやりにくいとは思いますが、やはり衛生管理は気をつけなくてはなりません。
違う環境の中でも、ちゃんと野菜を洗う、ちきんと機具を洗浄するなどといった項目を、審査員はチェックし減点しています。
今後の出場時の参考になさってください。

この大会は、食育を推進することはもちろん、献立作成能力の向上も目指しております。
今回挑戦された皆様、来年も良い献立を作ってぜひご参加ください。
本日はおめでとうございました」

閉会挨拶

馬場 錬成
特定非営利活動法人21世紀構想研究会理事長

「今日、この決勝大会に参加した12チーム24人は、厳正なる審査を受けた結果、2,157校・施設の中から、ここまで進出してきました。

優勝した秋田県、藤里町学校給食センターは、秋田県の郷土料理と、秋田独特の食材を取り入れ、大変おいしい給食を作っていただきました。
おめでとうございます。

準優勝の文京区立青柳小学校は、昨年の優勝校です。
この大会初の二連覇…という期待も、秋田県に阻まれたということとなりました。
しかし、松丸さんからは『残念だったけれども、これからがんばれということだ』という立派なコメントがありました。
また来年も決勝戦に進んできて、栄冠を勝ち取ってもらいたいと思います。

たびたび申し上げおりますが、全国学校給食甲子園は、単なる献立・調理のコンテストではありません。
学校給食の現場で働いている栄養士の先生方、調理員の方々、背後に控えている生産者の方々、保護者、教員…そのような多くの方々の理解を得るために発足しました。
回を重ねるごとに存在感も出てきており、社会的責任も感じております。
これからも学校給食を正しく理解していただこう、そして世界に冠たる学校給食制度を世界に発信していこうという考えで、来年の10回めを迎えようとしています。

このようにこの大会が、年々盛んになってきたことは、ご後援、ご協賛の企業・団体のみなさま、そして地元の方々、一般の方々のお陰です。
また多くのメディアの皆様が終始温かく報道していただいた、そのようなご支援があって初めてこの大会は運営できております。

来年はいよいよ10回めです。
新しい趣旨を掲げて盛り上げていこうと考えております。
これからもご支援を心からお願い申し上げます」

表彰式

熱闘を終えた12施設の選手24人と実行委員、審査委員