2009年 第4回大会

子どもたち、生産者の声援胸に決意表明

青森市立油川小学校

オール青森県産の野菜でいどむ

 恒例の決意表明に移った。1チーム3分の短い時間でふるさとのPRを、給食に懸ける思いを、明日の献立への自信をアピールする。北からのルールで最初は、北海道・東北ブロック代表の青森市立油川小学校チーム。4回目で初めての決勝進出だ。学校栄養職員の長沼裕美子さんと調理員の工藤一史さんが登壇した。「おばんです」とふるさとの言葉で呼びかけたあと、長沼さんは「青森はリンゴばかりでなく、食の宝庫。地元自給率は118%で全国第4位。明日のメニューもオール青森県産の野菜で作ります」と地図で食材の産地を示しながらPR。最後は「けっぱる(がんばる)しかないな」と締めた

福島県鮫川村学校給食センター

村内産100%の食材にこだわる

 2番手は、同ブロック代表の福島県鮫川村学校給食センターチーム。選手は学校栄養職員(栄養技師)の芳賀公美さんと調理員の岡崎かつ子さんだ。栄養職員2年目の芳賀さんに30年目のベテラン調理員の岡崎さん。「親子コンビでがんばります」と笑いを誘ったあと、「村にはコンビニがありません。それだけ自然が豊かです。豆で達者な村づくりを進めており、えごまは10年は長生きができるとして『じゅうねん』と呼ばれている。いつも安全安心な地元食材が提供されており、その生産者との交流会を実施している」とふるさとを紹介した。村内産100%の食材にこだわったメニューで挑戦する。

茨城県笠間市岩間学校給食センター

高級深海魚アンコウが給食に!

 関東ブロック代表の最初の1チームは茨城県笠間市岩間学校給食センター。緑のはっぴ姿で登壇した学校栄養職員の吉田美紀さんと調理員の野口節子さん。吉田さんは「10人の職員で1500人分を作っている。県内ではいろんなものが作られており、クリの生産は日本一だ。いろんなものを通して子どもたちに食育を進めていこうと考えている。今回は珍しい魚アンコウを試行錯誤しながら作った。明日はがんばりたい」と、静かな闘志を見せた。高級深海魚アンコウが給食でどう使われるか、関心を呼びそうだ。

子どもたちや仲間の応援を背に…

静岡市立蒲原東小学校

 関東ブロックの2代表目は静岡市立蒲原東小学校の学校栄養職員、青木みさ子さんと調理員、安本欽一さんのチームだ。仲間の応援寄せ書きを見せながら軽妙な掛け合いで始まった。「キンちゃん、桜エビっておいしいの?」と青木さんが声を掛ければ「おいしいよ。秋漁が始まったばかりで明日も獲れたてを使います」とキンちゃんが答える。名産黒はんぺんを紹介し、子どもたちが給食を楽しみにしていることをアピール。「いつもおいしい給食をありがとう」と子どもたちの声も流され、楽しげな給食風景がうかがえる。子どもたちや仲間の応援を背に決勝に向かう。

新潟県上越市立春日新田小学校

自慢の玉子焼きでがんばる

 甲信越・北陸ブロック代表の1校目は新潟県上越市立春日新田小学校の栄養教諭、宮澤富美子さんと調理員、植木節子さんチーム。宮澤さんは「食育の大切さをアピールできる場に出場できて感謝している。コシヒカリの米どころで知られるだけにご飯の大切さを給食の中で教えていきたいと考えている。明日の献立の玉子焼きは家庭ではよく作られるが、大量に作る給食の中ではとても難しいのです。それを給食でおいしくできないかと工夫してやってみたら子どもたちにとても評判がよかった。明日はがんばります」と、控えめな言葉の中にも自信を見せた

富山県高岡市立野村小学校

大切な命をありがとう

 同ブロック代表の2校目は富山県高岡市立野村小学校。栄養教諭の串岡美智子さんと調理員の高林登美子さんのコンビだ。串岡さんは「400年の歴史があり、マスコット人形と一緒に食育活動にがんばっている。地元の庄川を使って自然に親しみ郷土を愛する心を育てる活動を進めている。遡上するサケを使ったサケランチは命の大切さに触れ、『大切な命をありがとう』という気持ちで食べるので残食はほとんどない。これを明日の献立にした。食べ物は命をもらっているんだということを知る機会になる」。最後に2人そろって「エイエイオー」と気合を入れた。