第3回は学校給食甲子園OGのゆみ先輩が選んだのは、岩手県の平野沙紀先生のアピールシートです。
岩手県遠野市学校給食センター
栄養教諭 平野沙紀先生
好きな食べもの:桃、筑前煮、オムライス
休日の過ごし方:お菓子作り、読書
今回のアピールシートを読んで、先生はデジタルとアナログを連携させ、献立を通して「何を伝えたいか」を効果的に発信されているとお見受けしました。YouTube+給食だより+給食時間の放送。センター勤務だからこその発信方法だと思いますが、この形にした経緯を教えてください。(アピールシートをクリックすると大きくなります)
一番は「顔が見える形での発信!」がしたかった。どこの学校給食センターも同じだと思いますが、センター勤務だと学校に行って直接子どもたちと話す機会はそう多くありません。栄養教諭としてもっと身近に感じてもらいたい。この思いがあって、給食だよりの配布と給食時間の放送にプラスして、顔が見える動画配信を始めることにしました。
センター勤務をしていると、実際に取材に行かれ編集をするのも大変だったことでしょう。そのご苦労を教えてください。
しいて言えば、動画作成の時間捻出ぐらいでしょうか。それよりも取材をすることでさらに自分の仕事にやりがいを感じるようになりました。
すばらしいですね!どんな場面でやりがいを感じたのですか?
取材をしていくと、生産者さんが様々な思いとこだわりを持って仕事をされていることが見えてきました。例えば、天候に悩まされながらも、工夫しながら良いものを作ろう、子どもたちにおいしいものを届けようとする信念と熱意。このような熱い思いを知ると、センターで食材を受け取った時の気持ちも違ってきます。私たちも今まで以上に子どもたちに食材のおいしさが伝わるように調理したい、生産者さんの思いも伝えたいと思いました。生産者さんと食材、そして子どもたちをつなぐ、とてもやりがいのある仕事と感じます。
自分が体感したことを子どもたちに伝えたい!と思われたのですね。
受配校のどなたと連携されていったのでしょうか。
主に各校の食育担当の先生方と連携していきました。QRコードを読み込むだけで視聴できるYouTubeでの配信があってること、学校によっては電子黒板の台数が限られるところもあり、給食時間(食べながら)の視聴に限定せず、各校の都合に合わせて柔軟に視聴してもらうような形をとりました。
さすがですね。最後に、この発信形式の反応を教えてください。受配校からの声はどうですか?
QRコードでの発信は手軽に視聴ができると好評です。朝活動の時間や給食時間など、各校の都合のよいタイミングにあわせて視聴いただいています。効果的なこの形を真似て、養護教諭の先生方も、各校で共用できる保健指導の動画を作成しようと活動をされているとのことでした。作ってよかったです。
お忙しい中インタビューに答えていただきありがとうございました。
作成した動画をソーシャルメディアYouTubeで配信し、受配校で視聴。またこの日の給食時間に放送でも紹介。家庭にはお便りで配信。この3つはタイミングを合わせることで効果を生み出します。
平野先生のお話を伺っていて感じたことは、発信方法の工夫だけが効果を上げるのではなく、受配校(担当者)との上手な連携と「おいしい給食づくり」が大事ということでした。今後も先生の思いが込められた動画がどんどん増えていくことでしょう。見る側、食べる側に何を伝えたいのか。ぜひその取材の中で知ったこと、見えてきたこと、自分の足で取材、撮影、編集してくプロセスの中で感じたことを子どもたちに伝えていってほしいと思います。私たち栄養教諭の思い(熱意)は必ず向こう側の人たちに伝わります。
次回はあきこ先輩が選んだ福井県坂井市立磯部小学校・栄養教諭 越桐由紀子先生のアピールシートです。