

第20回は給食甲子園OGかおる先輩が選んだ福井県の澤﨑知美先生のアピールシートです。
減塩について取り上げ、食に関する指導につなげていることが、アピールポイントAに端的にまとめられていて、とてもわかりやすかったです。
盛り沢山にし過ぎず、減塩のことに絞ったこの献立への思いをお聞かせください。((アピールシートをクリックすると大きくなります)
減塩は県としての課題でもあり、特別支援学校の仲間と2年間研究してきた大切なテーマです。 月1回の減塩給食と指導を続けるうちに、子どもたちの理解が深まり、残食も減っていきました。 続けたい取り組みなので、年間計画にまとめました。
年間で取り組んでいる減塩給食の一つです。
そうなのですね。もうひとつ、アピールシートAの冒頭の線部分に
二重線が引かれていて、そこに先生の思いが込められているように感じたのですが、いかがですか?
本校は肢体不自由の児童生徒が在籍する学校で、嚥下や咀嚼が難しい子が多いです。 だから“食べられることがすべての出発点“です。7つの食形態は、ただの分類ではなくて、 「この子はどうしたら ひと口食べられるだろう?」 「どんな形なら負担なく楽しめるだろう?」 と、一人ひとりの顔を思い浮かべながら作り上げてきたものです。調理員さんとも何度も相談して、学校全体で積み上げてきた“命を守る形態”です。 だからこそ、最初にしっかり示したくて。

やはり、先生の強い気持ちが込められていたのですね。“食べられることがすべての原点” “命を守る形態”というお言葉に胸が熱くなりました。
アピールポイントBの指導案もすばらしいですね。簡潔で、伝えたいことがぎゅっと詰まっていて。
このまますぐに指導に使うことができそうです!
実際に指導されてみて、子どもたちの反応はいかがでしたか?同様に、先生方の様子もお聞かせいただきたいです。
特別支援学校では、一気にいろいろなことを詰め込んでも、子どもたちの集中力も切れてしまいますし、端的で分かりやすく、順序立てた指導内容を組むことを心がけていますね。今回の授業ですが、だしがとれる食材を観察するところで、かつお節、煮干し、昆布、干ししいたけの実物を用意して、子どもたちに見せました。触ってもいいし、においを嗅いでもいいし、食べられるなら食べてもいいよ、と言いました。かじってみたい子はかじってみたりもしていました。1メートルを超えるすごく長い昆布を用意して見せたのですが、その時の子どもたちのびっくりした表情は、今でも忘れられません。同時に先生方も、そのような昆布を見る機会はなかなかないのでとても驚いていて、その盛り上がりの中で授業が楽しく進められました。子どもたちはびっくりしたことや、楽しかったことはよく覚えています。少しでも記憶に残るような時間になればいいなと思いながら、いつも指導に入っています。
そうですね、掲示物にもいかに興味を持たせるかということを大切にして作っています。毎日見てくれたり、楽しみにしてくれたりする児童生徒も増えてきたように感じています。先生方からも、「今日も楽しそうに、掲示物をずっと見ていたよ」、「毎日、給食黒板を確認するのが日課なんだよ」など、声をかけてもらえて、「もっと頑張らないとな、おろそかにできないな」っていう気持ちになります。
やはり先生方からの反応ってとても嬉しいですね。子どもがこんなふうに喜んでたよっていうのを先生から聞くというのは励みになりますよね。
はい、そうなんです。本校では自分の気持ちを言葉で伝えることが難しい子もいます。いつも子どもたちと一緒にいらっしゃる先生が「今日、献立の名前聞いて、ニコって笑ったよ」とか、「献立の絵カードや写真カードに手を伸ばしたよ」と伝えてくださいます。このようなちょっとした気づきは、先生方が一番よく知っていて、給食時間に教室を訪問した時に、先生方が伝えてくださる事で、励みになったり、給食献立作成にも生かせたりするので、先生方からの声というのは大切にしたいし、ありがたいなって思います。
先生のお話を伺い、温かい学校の雰囲気が感じられました。それは、先生が日々丁寧に子どもたちに向き合っておられるからこそ生まれるものだとも思います。貴重なお話をありがとうございました。
次回はあきこ先輩が選んだ仙台市立枡江小学校 栄養教諭 越後久美子先生のアピールシートです。