entrysheet
熊本県湯前町学校給食共同調理場
栄養教諭 田代優子先生
好きな食べ物:手作りのあんこ
休日の過ごし方:高校生の娘のソフトテニス観戦
応募献立:ぴかまるごはん、牛乳、骨かじり丼、コミックサラダ、SDGsなお漬物、ふわもちいちご蒸しパン

第14回は給食甲子園OGひろみ先輩が選んだ熊本県の田代優子先生のアピールシートです。

アピールポイントAの冒頭にある「SDGsメニュー」というキャッチフレーズが印象的でした。子どもたちにも受け入れやすい表現だと感じます。作成にあたり、工夫された点を教えていただけますか。(アピールシートをクリックすると大きくなります)

キャッチフレーズは校長先生からのアドバイスをもとに考えました。これを掲げることで、献立のねらいが伝わりやすくなり、自分自身もその軸に沿って説明を整理することができました。

学校長からのアドバイスという点に、日頃の関係性の良さが感じられますね。
またアピールポイントAには、「地域に伝わる食文化を伝承することは、SDGsに直結する営み」とありますが、そのお考えについてお聞かせください。

SDGsと食の関わりとして、「食品ロスを減らすこと」や「地産地消によって輸送エネルギーを抑えること」が挙げられると考えています。地域の伝統料理は、身近な食材を無駄なく活用する工夫が詰まっています。その意味で、食文化を受け継ぐこと自体がSDGsにつながると考えました。

新しい取り組みというより、これまで大切にされてきたことを見つめ直し、次へつないでいくという視点がよく伝わってきます。
さらに「受け継いでいくのは自分たちであることを伝えたい」とありますが、子どもたちにそう感じてもらうための工夫を教えてください。

郷土料理の説明の際に、「受け継がなければ消えてしまうかもしれないこと」や「外国では自国の食文化を大切にしていること」なども伝えています。放送原稿にも毎年繰り返し組み入れています。
また、おせち料理を食べたかを尋ね、経験のある児童の声をきっかけに話を広げることで、地域の食文化の良さを実感できるようにしています。さらに、郷土料理をおいしく提供し、「また食べたい」と思ってもらうことも大切にして地道に取り組んでいるところです。

理解だけでなく、「それを受け継ぐのは自分たちだ」という意識につなげている点が印象的です。献立名も興味をそそられるネーミングですが、工夫されていることはありますか。

短く、料理のイメージが浮かぶ名前を心がけています。数日かけて考えることもあります。「コミックサラダ」は図書室の先生に相談し、「まんが」を「コミック」と表現しました。また、「五穀豊穣田作り」や「金運アップフルーツきんとん」など、おせち料理に込められた願いが伝わるように工夫しています。

名前を聞くだけでワクワクしますね。次にアピールポイントBについてですが、事前のポスターや放送など、準備段階から工夫されていますが、日頃意識されていることはありますか。

 献立表やボードは、限られたスペースの中で必要な情報を簡潔に伝えるようにしています。また、配膳見本の場所にも情報を掲示したり、実物を置いたりしています。事前に写真を掲示した際は、試作した料理を合成し「イメージ図」として提示しました。担任の先生方にも熱量が伝わり声かけをしていただき、子どもたちも楽しみにしてくれたようです。

「リクエスト給食コンテスト」の取り組みについても詳しく教えてください。

教室を回って「SDGsメニュー」のポイントを説明しました。すでに応募を考えている児童も多く、理解が深まったと感じています。「地産地消」「栄養」「おいしさ」の項目(ポイント)は、よく考えられていましたが、「郷土料理」や「旬」の項目は、課題として残りました。今後さらに分かりやすく伝えていきたいです。

最後に、給食の時間での指導について教えてください。

全校で同時に学べるよう、音声付きスライドを作成し、各教室で視聴してもらいました。郷土料理の由来や地域の食材について紹介しています。
子どもたちは食べながらもよく聞いてくれ、「骨かじり」という郷土料理の存在は知っていたけれど、その由来を知らない児童が多かったようです。「いちご蒸しパンめっちゃおいしかったけん」という感想も聞かれました。

S(すえ長く)D(だいじに)受け継ぎたい地域のG(ごちそう)。
それは、伝統料理であり、s(食)への感謝のあらわれでもあります。
学校から発信される取り組みが、やがて社会へと広がり、地域を愛する子どもたちの育成につながっていく——そんな可能性を感じる田代先生の食育の実践に、改めて深い学びとあたたかさを感じました。ありがとうございました。

第15回は給食甲子園OGあきこ先輩が選んだ埼玉県の中美奈子先生先生のアピールシートです。