NO.188
レモン
10月5日
10月5日は「レモンの日」です。
これは高村光太郎の妻の智恵子が最期を迎える時にレモンをかじったということを『レモン哀歌』という詩に光太郎がかいていて、智恵子の命日を「レモン忌」としたことにちなむものです。
“あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズ色の香気が立つ・・・“
そして最後に、
“写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置こう”
と智恵子をレモンを供えて偲ぶわけですが、光太郎はレンギョの花が好きだったことから友人の佐藤春夫が光太郎の命日を「レンギョ忌」としました。花や果物で亡き人を偲ぶというのもいいですね。
すっかり身近な存在となったレモンは、アラビア語の「ライムン」とペルシャ語の「リムン」からできた名前といいます。
虫刺され消毒剤とか食中毒防止効果もあり、また、清涼感を醸し出す果物で色々な料理の添え物として使われています。『レモン哀歌』の中でも智恵子が一時的に意識を正常にしたとあります。