あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.113

ホオノキ

7月22日

 

モクレン(マグノリア)科の落葉高木のホオノキは、日本で自生する樹木の中で最も大きな花をつけると言われ、5~6月頃、直径20cm位の芳香のある白い花をつけます。花の命は短く、2日ぐらいで散り始めます。「朴散華(ほおさんげ)」はそのはかなさを表現する夏の季語です。川端茅舎の俳句に”朴散華即ちしれぬ行くへかな”があります。

葉もトチノキと同じぐらいの大きさで、殺菌効果があることから色々な食べ物を包んだことから“包(ほう)の木”という名前が付いたといわれています。青い葉っぱに魚とかチラシ寿司などを巻いて食べる朴葉寿司や朴葉餅は岐阜県や長野県の郷土料理です。また、枯れた葉に味噌や具をのせて焼いて食べる“朴葉味噌”は飛騨地方の名物になっています。

木材としては白色の素直な木目の木で堅く、まな板や包丁の柄などにも使われます。また下駄の歯に最も多く使われ、朴歯の下駄は有名です。7月22日は「下駄の日」です。

 

文:椋 周二