あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.78

ヒメヤシャブシ

6月17日

 

ヒメヤシャブシ(姫夜叉五倍子)は瘠せた土地でも生育でき、レンゲと同じように空気中の窒素を根に固定化できることから治山・砂防工事で松などと一緒に植樹されることが多い樹木です。こうしたことから、別名、「マツコヤシ」とか、はげ山の防災用の植樹に使われることから「ハゲシバリ」というユニークな名前で呼ばれることがあります。

2005年の愛知万博の会場の一部であった瀬戸市は、昔から陶磁器生産が盛んな地域で、陶土採掘や燃料用に木を伐採したこともあって山が荒れて土砂災害が頻繁にある地域でした。そうした中、明治時代の後期にお雇い外国人技師としてオーストリアから来たホフマンが指導して、はげ山を木柵を設置しながら段々状にして、松やこの「ハゲシバリ」を植えるという自然の力を活用した治山・砂防事業を行ったと言われます。まさに、「砂防の父」と言ってもいいのではないでしょうか。

6月17日は、「砂漠化及び干ばつと戦う世界デー」になっています。