あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.44

ヒトツバタゴ

5月14日

 

 

ヒトツバタゴは、モクセイ科の落葉高木で一つ葉のタゴ(トネリコの別名)という意味ですが、むしろ「ナンジャモンジャ」の木というほうが通りがいいのかもしれません。ナンジャモンジャというのは、これはいったい何の木といった意味でつかわれることが多く、ニレとかボダイジュなどに対しても使われるそうですが、ヒトツバタゴが最も多く使われるそうです。

普段はいまひとつ存在感が乏しいのですが、しかし、5月頃、突然、雪のような白い花を咲かせ、「一体、何の木だろうか?」と思わせることから「ナンジャモンジャ」となったのだと思います。ちなみに、学名は、Chionanthus retusus で、“雪の花”を意味するのですが、これはなるほどと思いました。

自生地は岐阜、長野、愛知にまたがるエリアと長崎県の対馬の2箇所のみに隔離分布するめずらしい木のようです。

ところで、5月14日は「マーマレードの日」とされていますが、マーマレードは柑橘類(オレンジ)のジャムのこと。1か月前の4月14日が“オレンジの日”とされていることとの関係でしょうか。イギリスが本場ということですが、日本も柑橘類の種類は豊富ですから、甘夏とか柚子のマーマレードも日本的な独特の味がして美味しいです。

 

文:椋 周二