あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.76

ニセアカシア

6月15日

 

樺美智子さんが60年安保闘争で死亡したのが6月15日。この頃、西田佐知子の「アカシヤの雨がやむ時」という歌が流行し、60年安保のレクイエムとして学生達に愛されたということです。また、明治18年に札幌に街路樹として導入され、北原白秋の「この道」にも歌われています。また、石原裕次郎の歌「思い出はアカシアを」では、“別れの白い花”、“二人の白い花”そして“瞼の白い花”とあります。

マメ科ハリエンジュ属の落葉高木で、葉は丸くエンジュに似ていて針があり、初夏に白くて甘い香りの蝶型房状の花をつけます。原産地は北米で、成長が早くたくましいことから、アメリカでは開拓時代から「フロンティアツリー」と呼ばれている。

しかし、名前がニセアカシア(偽アカシア)となっていて、何故か不幸な感じがします。これは学名が Robinia pseudoacacia(アカシアに似たハリエンジュ)となっていて、それを日本語表記する際にニセアカシアとしたとのことです。ここでいう「アカシア」はオーストリア原産のギンヨウアカシアなどのグループの樹木で、一般的には“ミモザ”とよばれていますし、味気ない命名ですね。敢えて、「アカシア」にこだわりたいところです。

この「アカシア」は、蜜源植物でもあり、我が国のハチミツのおよそ半分は「アカシア」だという説もあるようです。