あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.332

ツバキ(紅白)

2月26日

 

奈良・東大寺二月堂の修二会は2月に行われる修行という意味だそうですが、今は3月1日から14日までが本行で、それに向けて「花ごしらえ」という紅白の椿の造花をお坊さんたちが手作りし、2月26日に仏壇にお供えされることから、この日の誕生木は紅白のツバキにしました。

作る時に糊がこぼれて白くなることがあることから「糊こぼし椿」ともいわれています。二月堂のすぐ近くの開山堂にはこれに由来する斑入りの赤い椿が植えられていますが、公開されておらず写真が撮れませんでした。

この修二会は752年から始まってもう1250年以上も続いています。修二会の2週間は厳しい食事制限があり、食べられるものと言えば「茶粥」とお漬物程度とのことです。今では、「茶粥」と言えば奈良の代表的な味になっていて、一般家庭でもよく食べられるようですが、ほうじ茶などを使ったお粥、質素ながらなかなか味わい深いということです。

そして、最後のクライマックスは”お水取り”と勇壮な”お松明”。そのお松明をお坊さんが担いで石段を上がり、二月堂の廊下で振り回して火の粉が落ちてくるのを見ていると、よく火傷や火事にならないものだと感心したものでした。そして、奈良に春が来るのでしょう。

〇 火の散華雪の散華やお水取り (民井とほる)