あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.20

ツツジ

4月20日

 

ツツジ(躑躅)は、非常に種類の多いツツジ科の中のツツジ属ツツジ亜属をイメージしているのですが、誕生樹として取り上げられているミツバツツジ、レンゲツツジなどとは違う一般的なツツジを指しています。公園や道路沿いの植え込みでよく見かけるものです。

ツツジは北半球の温帯に広く分布していて、ネパールの国花になっています。日本でも北海道から沖縄まで分布していますが、古くから園芸種としても数多く育てられています。

およそ3500の市町村のうり、400超える自治体が木あるいは花として指定しています。数的にはサクラの約300よりツツジの方が多く、日本で最も親しまれているのではないでしょうか。日本国内の街路樹として植えられている数は約6000万本であり、2位のシャリンバイ約900万本を大きく引き離しています。

万葉の歌人の柿本人麻呂は、筆者の故郷の島根県益田市のゆかりの人なのですが、その人麻呂がツツジとサクラを歌ったものがあるので紹介したいと思います。

『・・・青山を振り放(さ)け見れば つつじ花 にほえ娘子(をとめご)

桜花(さくらばな) 栄え娘子 汝(な)れをぞも 我れに寄す 我をぞも

汝れに寄すという・・・』

文:椋 周二