あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.178

タブノキ

9月25日

 

クスノキ科のタブノキは関東地方から西日本の海岸部に広く分布する常緑の高木です。鎮守の森という言葉がありますが、照葉樹林帯にある神社地に古くからその場所に生まれ育った樹木が生い茂っているところです。いうならば、土着木です。

このようなその地域に特有な植生を「潜在自然植生」というのだそうですが、これを基本にして植林は行うべきだという考えを提唱して、様々な活動を行っている生態学者の宮脇昭氏は、我が国の代表的な樹木は照葉樹林を構成する「シイ、カシ、タブノキ」で、中でもタブノキが代表と言っておられます。

タブノキは、「椨」という字を当てますが、「霊(タマ)の木」からきているとも言われ、樹木には霊が宿るという樹霊信仰の対象にもなっていて、「玉樟(ぎょくしょう)」という呼び名もあるようです。

2005年の愛知万博の閉幕日である9月25日に「ハンド・イン・ハンド」という木を植えるイベントが開催されましたが、現在も震災復興などの植樹活動が行われていますが、「潜在自然植生」に気を配って欲しいものです。