あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.70

シャクナゲ

6月9日

 

シャクナゲは、「樹木性のバラ」という意味の Rhododendron という学名をもち、「花木の女王」ともいわれていますが、一般的には赤、ピンクと白色が多く優雅な感じがします。分類上ツツジ属のシャクナゲ亜属ということで、一般的にはツツジ属の常緑性のものをヨーロッパ、中国、そして日本などに分布していて、ファンの多い花木ではないでしょうか。

日本の植物や文化を西洋に紹介したシーボルトは1859(安政6)年に再来日し、シャクナゲをヨーロッパに送るとともに、Rhododendron metternichii (ツクシシャクナゲ)という学名を付けたといいます。映画「会議は踊る」にも取り上げられた1815年のウィーン会議の議長を務めたオーストリア外相のメッテルニッヒがツツジに殊の外、関心が深ったことから彼の名前に因んでつけられたといいます。ナポレオン後の体制を決めたウィーン会議は延々と議論が続き、“会議は踊る、されど進まず”状態で、やっと議定書は1815年6月9日に交わされたといいます。

シャクナゲは世界各地で850種位あるといわれ、ネパールの国花にもなっていて、高地に自生して凛としている風情からか、“高嶺の花”という語源にもなっているという説もあります。日本にも数種類が自生していて、シーボルトのお蔭もあってか日本は「シャクナゲ王国」ともいわれているといいます。