NO.99
クサギ
7月8日
誰が名付けたのか、クサギ(臭木)というのは可哀想な名前です。
かってはクマツズラ科に分類されていたのが、最近はシソ科に分類されるようになっています。葉や枝を傷つけると悪臭がするというので、臭木となったということですが、受け止め方は人によって異なり、ピーナッツバターのようなニオイで悪臭ほどでもないという人もあるようです。私も巌流島で実のついたクサギの葉に触ったり枝を折ったりしましたがそんな悪臭という感じはしませんでした。シソ科ということですから、独特なニオイがするというのは頷けますが。
葉は茹でたりテンプラにして食べられるということですから、ニオイといってもそんな悪臭ではないと思います。
花は7~9月頃咲き、淡紅色の可愛い感じの花です。
秋には独特な藍色に熟した実と赤紫色の萼とのコントラストがとても印象的です。葉に注目するのではなく、実の方に注目した名前にしてあげればいいのにと思います。例えば、“藍の木”とでも。
中国名では「常山木」ですので、俳句ではこの中国名を使うこと多いようです。
○美女谷や髪に飾りて常山木(くさぎ)の実(嶋田 麻紀)