あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.42

エゴノキ

5月12日

 

 

エゴノキは、学名は Styrax japonica とあるように日本の固有種の落葉中低木で、5~6月頃、スノードロップのように愛らしい白い花をいっぱい咲かせ、蜜源植物として利用されます。

エゴノキという名前は、この木の果皮がサポニンという毒性のある物質を含み、苦い(エグイ)ことから「エゴノ木」と名付けられたといいます。また、実をすりつぶして洗剤として使われたり、川に撒いて魚を麻痺させて捕獲したともいわれています。

日本の固有種ですから万葉集にもでてきて、「知左(ちさ)の花 咲ける盛りに 愛しきよし その妻の子と 朝夕に 笑みみ笑まずも・・・」と大伴家持が歌っている「知左(ちさ)」の木とのことです。エゴノキという名前よりもチサノキの方が可愛らしく、白い花をいっぱいつけた様子にあっている気がします。

ところで、5月12日は『国際看護師の日』となっています。これは、クリミア戦争で敵・味方分け隔てなく負傷兵士を看護したナイチンゲールが1820年のこの日に生誕したことからとのことです。“白衣の天使”ナイチンゲールはギリシャ哲学や統計学にも精通していたとのこと、すごいことです。

 

文:椋 周二