あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.330

アセビ

2月24日

 

「磯の上におうるあしびを手折らめど見すべき君がありとはいはなくに」(万葉集・大来皇子)

万葉時代から歌にも取り上げられているアセビ。葉や枝にアセポチンという有毒物質があり、馬が木の葉を食べて足を取られたという伝説から「馬酔木」と表したといわれています。

このアセビで有名なのが奈良の奈良公園や春日大社なのですが、鹿がこの木を食べないことから逆に残り群生したといいます。最近、里に下りてきていろいろ被害を出すイノシシも食べないそうです。ちょっと恐ろしい感じもするのですが、花はスズランに似ていて、白色、ピンク、紅紫色の可憐な感じです。英語ではジャパニーズ・アンドロメダ、花ことばも「清純な心」といわれているようにロマンティックですね。

「我が背子に我が恋ふらくは奥山の馬酔木の花の今盛りなり」(万葉集・作者不明)