あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.325

枝垂れ梅

2月19日

 

令和も早や4年になりましたが、この令和の名の由来はは大伴旅人が新暦で2月の上旬ごろ、大宰府で梅花の宴を開いた際に詠まれた32首が万葉集にあります。その巻頭言の「初春の月にして、気淑く風ぐ」からきていることは言わずもがなことですね。その32首を見てみると、梅の花を単純に愛でるもの、鴬との取り合わせを詠っているものの他に、手折って髪にかざして楽しんでいるのが三分の一ほどあるんです。例えば、「梅の花手折りかざして遊べども飽き足らぬ日は今日にしありけり」。

梅とともに、かざしたのは青柳という歌もこの32首のなかにいくつかあるので、枝垂れタイプの梅をかざしたのではないかと想像しているのです。梅の花と言えばその香りを楽しんでいたかと思いきや、香りを詠んだ歌がないのが不思議です。時代により楽しみ方が違ってくるんですね。