NO.352
ハクモクレン
3月18日
3月18日頃は彼岸入りで春もたけなわです。
この頃、関東平野などでは桜(ソメイヨシノ)に先駆けて木全体に白い花をつけているハクモクレンが目立つようになります。
中国原産の落葉高木で、中国名が「玉蘭」と呼ばれています。コブシやホオノキなどと同じモクレン科の一つです。蓮の花に似た純白の花をつける木ということから「白木蓮」とか「白蓮」と呼ばれています。確かに蘭より蓮の方があっていますね。
花びら(萼と花弁)は9つあって上向きに咲き、蜜は出さないのですが、香気があって本当に品がいいという感じがします。和式の花嫁衣裳の白無垢に綿帽子を連想させます。
このハクモクレンによく似た花で紫色の花のシモクレン(紫木蓮)もよく庭木や街路樹として植えられていますが、両方とも香りも花びらも馥郁としています。花の色だけが違って同じ種類かと思いきや、花弁が6つというところも違っていて、単にモクレンというとシモクレンを指すということです。花が咲く時期はハクモクレンの方が早いようです。
○ 白木蓮の散るべく風にさからえる (中村 汀女)