あなたの誕生樹

あなたの誕生樹NO.365

スモモ

3月31日

 

スモモはバラ科の落葉小高木で、「スモモもモモもモモのうち」という早口言葉があることからスモモは日本でもよく知られていますが、名前の通り、実は酸っぱく、あまり食べられることはありません。乾燥させて薬用として利用されていたのでしょう。

「李下に冠を正さず」という中国の格言があり、この「李」はスモモのことで、その木の下で冠を直すような仕草をするとスモモの実を盗むようだと疑われることから、人に疑われるような行動は慎みなさいという戒めの言葉です。

中国原産のスモモが我が国に入ったのは古く、大伴家持は750年3月の歌に「わが苑の李(スモモ)の花か庭に落(ふ)りしはだれのいまだ残りたるかも」(はだれは薄く降り積もった雪のこと)と詠ったように、春には枝いっぱいに白い花をつけます。

スモモの仲間に、早口言葉にもあるようにモモやアンズ、ウメなどがありますが、サクラもスモモ属(Prunus)の亜属に分類されていたようです。しかし、サクラの仲間の種類が多いロシアや中国などの分類方法にならって、日本もサクラ属(Cerasus)という分類方法が主流となっているとのことです。